[ジュネーブ 14日 ロイター] – 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は14日、紛争や迫害で自国外へ逃れた難民や国内避難民などの総数が1億1000万人に達したとの推計を発表した。
UNHCRによると、避難民の総数は昨年に過去最大の伸びを記録して1億0840万人に達したが、主にスーダン情勢の悪化により今年に入ってからも増加を続けている。
グランディ難民高等弁務官は会見で「われわれは極めて分極化した世界にいる。国際的な緊張が人道的問題にまで発展している」と懸念を示した。
世界の避難民数は2011年にシリア内戦が始まる前の20年間は約400万人にとどまっていたが、その後増加し続け、現在では74人に1人が避難生活を送っている。
グランディ氏は、紛争や迫害、差別、暴力、気候変動が避難民を生み出しているとし、国際的な保護を必要とする人々の約半数はシリア、ウクライナ、アフガニスタンの出身者だと説明した。