[ロンドン 15日 ロイター] – 英下院特権委員会は15日、ジョンソン元首相が新型コロナウイルス対策の行動規制下でパーティーを開いていた問題で、議会で虚偽答弁したとの判断を下し、議会への出入りを禁じるよう求めた。
100ページを超える報告書で委員会は、ロックダウン(都市封鎖)中の首相官邸でのパーティーについて質問された際に同氏が何度も議会を意図的に欺こうとしたと結論付けた。
また同氏が「虐待と脅迫未遂のキャンペーンに加担した」と非難した。
超党派の議員からなる委員会は「首相が下院を意図的に欺いたと認定された前例はない」と指摘。議会に対する重大な冒涜(ぼうとく)で、政府のトップである首相による行為で問題はより深刻との認識を示した。その上で首相経験者に議会への出入りを認める許可証をジョンソン氏に与えないよう勧告した。
パーティーはルールの範囲内であり、顧問らもそうした考えを支持していたとの同氏の主張を退けた。
これに対しジョンソン氏は声明で改めて自信の潔白を訴えた。報告書は「ゴミ」「嘘」「茶番」とし、委員会のメンバーが自分への報復を企てていると述べた。
「(一連のパーティーは)仕事のために当然必要なことだと信じていた。(新型コロナの)パンデミックを管理していた」と強調した。警察が既にこの問題を調査したが、違法と判断されたことは一度もなかったと指摘した。
ジョンソン氏は与党保守党の議員からも批判を受けて昨年9月に退陣し、先週下院議員も辞職した。