[ワシントン 22日 ロイター] – 米下院は22日、共和党の保守強硬派が目指したバイデン大統領に対する弾劾決議案の採決強行を回避した。ただ、保守派による弾劾の試みは続く可能性がある。
下院は共和党のローレン・ボーバート議員が「特権決議」として提出した弾劾決議案を国土安全保障委員会と司法委員会に送ることを219対208で決定した。民主党は決議案の否決を望んでいた。
下院規則によると、特権決議は2議事日以内の採決が求められる。
ボーバート氏は、バイデン氏が移民関連法の施行と合成オピオイド「フェンタニル」密輸を巡る対メキシコ国境の安全対策を怠り、宣誓に違反したと主張している。
別の共和党強硬派のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員もバイデン氏、レイ連邦捜査局(FBI)長官、ガーランド司法長官、マヨルカス国土安全保障長官らに対する同様の弾劾決議案を計画している。
マッカーシー下院議長は、下院委員会が現在進めている調査でバイデン氏や政権メンバーに対する弾劾の根拠が得られる見込みだとして、こうした決議案の採決には反対している。
だがグリーン氏は、共和党の内部対立により下院司法委が弾劾に動けない中、特権決議が必要な可能性があるとしている。