100億光年先の銀河を観測できる宇宙望遠鏡「ユークリッド」が1日午前(日本時間2日未明)、米南部フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられた。米宇宙企業スペースXのファルコン9ロケットによる打ち上げは成功した。
ユークリッドは欧州宇宙機関(ESA)が中心となって開発し、口径1.2メートルの望遠鏡に加え、可視光と近赤外線を観測する装置を備えている。100億光年先まで広がる数十億個の銀河を観測し、「最大かつ最も正確な宇宙の立体地図」(ESA)を作成。正体不明の暗黒物質と暗黒エネルギーの謎の解明を目指す。
ESA幹部は声明で「われわれが住む宇宙を知りたいのであれば、暗黒物質と暗黒エネルギーの性質を解き明かし、その役割を理解する必要がある」と説明。「ユークリッドはそのために最も詳細な銀河系外の地図を作成する」と述べた。