[５日 ロイター] – 暗号資産（仮想通貨）交換業世界最大手のバイナンスと米国法人バイナンス・ドット・ＵＳが、今年に入って市場シェアを縮小させたことが分かった。規制当局の締め付けが厳しくなっていることが背景。

バイナンスは先月、米市場規制に違反したとして米証券取引委員会（ＳＥＣ）に提訴された。分析会社カイコによると、バイナンスの世界市場のシェアは年初時点の６０％から５２％に低下した。

カイコのアナリストによると、バイナンスが一部取引の手数料無料サービスを終了したことを受け、３月にシェアが低下し始めたという。

バイナンス・ドット・ＵＳは米市場のシェアが４月の２２％強から６月２６日には０．９％まで落ち込んだ。ＳＥＣが裁判所に同社の資産凍結命令を出すよう要請したことを受け、同社は顧客に６月１３日までにドル資金を引き出すよう求めていた。

一方、競合するコインベースの米市場シェアは６月に４８．４％から５５％に上昇した。

カイコによると、第２・四半期の暗号資産スポット売買高は２０２０年以来の水準に落ち込んだ。