- 米銀の資本要件引き上げ計画、プーチン氏とプリゴジン氏が先月会談
- 米利上げ支持、中国不動産を支援、スウェーデンNATO加盟に前進
ニューヨーク州は週末からの豪雨で各地で洪水が発生し、ホークル州知事は緊急事態を宣言。米陸軍士官学校のあるウエストポイントでは10日朝までに、206ミリの豪雨を記録しました。それでも、福岡県英彦山の雨量600ミリ超(NHK報道)は大きく下回ります。雨のピークは過ぎたとしても土砂災害の危険は高く、九州北部に住む人たちは言葉にできない不安を抱えていることでしょう。記録的な酷暑でもなく、線状降水帯も発生せず、アスファルトの匂いやプールの水の輝きで記憶されるような夏の日が、年々少なくなっているような印象です。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
資本要件引き上げへ
米連邦準備制度理事会(FRB)のバー副議長(銀行監督担当)は、大手銀行が自行のリスクを自主的に試算するのではなく、標準化されたアプローチを採用し始めるのが望ましいと述べた。起こり得る危険をより正確に把握できるよう、毎年のストレステスト(健全性審査)を見直すべきだとの見方も示した。ルール変更により、銀行は将来に発生し得る損失に備えた緩衝材として、より多くの資本を確保しておくことを義務付けられるという。
「裏切り者」と会談
ロシアのプーチン大統領は民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏と、武装蜂起撤収の数日後に会談していた。プーチン氏はワグネルの反乱を「裏切り」だと非難していた。ロシアの報道によれば、大統領府のペスコフ報道官は記者会見で、プーチン氏がプリゴジン氏と6月29日に大統領府で約3時間にわたって会談したと明らかにした。会談にはワグネル幹部ら合計35人が招待され、プーチン氏からワグネルに対し、雇用と戦闘活動に関する選択肢も提示したという。
利上げ支持相次ぐ
FRBのバー副議長は「インフレはまだかなり高過ぎる」と発言。「あと少しだが、まだやるべき仕事がある」と付け加えた。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は「年内あと2回の利上げが必要になる公算が大きい」と述べ、クリーブランド連銀のメスター総裁も、年内2回の利上げを見込む連邦公開市場委員会(FOMC)の予想に自身の見解が「一致している」と話した。一方、アトランタ連銀のボスティック総裁は景気減速の兆しが見える中で政策当局者は今のところ忍耐強くいられるとの見解を示し、多くの当局者と一線を画した。
中国不動産セクター
中国は資金繰りが悪化している不動産開発業者を支え、低迷する不動産セクターのてこ入れを図るため、融資返済の1年延長など支援策を拡大する。中国人民銀行(中央銀行)と国家金融監督管理総局の共同発表文によると、金融機関は不動産企業の未返済ローンに関して延長の交渉に応じるよう奨励される。仕掛かり物件を完成させ、引き渡しのペースを加速する狙いがある。2024年より前に期限を迎える信託融資など、ローン残高の一部については1年の返済猶予が与えられるという。
トルコが同意
トルコはスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を推進するよう自国議会に要請することで合意した。ストルテンベルグNATO事務総長が記者団に「歴史的な一歩になる」と話した。トルコ当局者によれば、クルド人武装組織を巡る問題など、トルコ側の主要な要求で確約が得られたことで行き詰まりが打破された。防衛関連の制裁解除という要求についても進展があったほか、関税同盟やビザなし渡航といった問題でも欧州連合(EU)から加盟国間の交渉を加速させるとの同意を得たという。
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