[ワシントン/ロンドン/ウィンザー(英国) 10日 ロイター] – バイデン米大統領は10日、訪問先の英国ロンドンでスナク英首相と会談した。両国の堅固な関係を再確認すると同時に、ウクライナ問題を中心に協議し、11日から始まる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に向けた意見交換を行った。
バイデン氏が大統領就任後、英首相官邸を訪れるのは今回が初めて。しかし両首脳による会談はここ数カ月で5回目となることもあり、双方とも今回の会談を長期的な協議の継続と位置付ける。会談は1時間弱で終了した。
スナク首相は「対話の継続は素晴らしい」とし、バイデン大統領は「われわれの関係は盤石で、揺るぎない。協議することはたくさんある」と応じた。
米国によるウクライナへのクラスター弾供与についても討議した。クラスター弾は殺傷力が高く、英国を含む世界100カ国以上で使用が禁止されている。
英首相府の報道官は記者団に対し「われわれはクラスター弾の使用を禁止する条約上の義務を順守する。その点において、われわれの立場に変更はなく、各国が決断を下すことだ」と述べた。
ウクライナのNATO加盟については、同報道官は「ウクライナの加盟に向けた道筋について、米国や同盟国と協力したい」とし、戦争が続いている間の加盟は適切ではないという考えを示した。
会談後、バイデン大統領はウィンザー城に向かい、チャールズ国王と面会。気候変動への取り組みを巡り協議した。