- マイクロソフトのアクティビジョン買収に青信号、NATO首脳会議
- MMF規制改革、サム・アルトマン氏の戦略、6月米CPI発表へ
災害や自然破壊、熱中症をもたらす気温上昇にも思わぬ副産物があります。ブルームバーグが4月に報じた研究論文によれば、地球温暖化は米大リーグ(MLB)のホームラン増加と関連しています。鍵を握るのは気温上昇に伴う空気密度の低下で、その日の最高気温が1度上昇するとホームラン数は2.4%増加するのだそうです。オールスターゲームで2番指名打者(DH)で先発する大谷翔平選手は、「ホームランを打ってみたい」と話したと各メディアが報道。シアトルの最高気温は25度の予報です。きょうだけは猛暑が歓迎されるかもしれません。プレイボールは日本時間12日午前9時。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
青信号
米マイクロソフトが計画する690億ドル(約9兆7000億円)規模のアクティビジョン・ブリザード買収が実現へと大きく前進した。買収差し止めを求めた米連邦取引委員会(FTC)の訴えを、連邦地裁が11日に棄却。これを受けて英当局は両社との法的係争の一時停止に同意した。合併は今月18日を完了期限としている。FTCは連邦地裁の判断に「失望」を表明、数日内に「競争を維持し消費者を守る闘いを続けるため、次のステップを発表する」とした。
スピード手続きへ
北大西洋条約機構(NATO)加盟国はウクライナに対し、条件が整った時点で加盟を招請すると約束。迅速に加盟を実現させるため、通常義務付ける手続きを免除すると、ストルテンベルグ事務総長が記者会見で明らかにした。これでウクライナには、米国などNATO加盟国から全面的な軍事的保護を受けられる具体的な見通しが約束されたことになるが、ゼレンスキー大統領が求めていた明確なロードマップが示されるには至らなかった。NATO首脳会談と並行して、主要7カ国(G7)各国それぞれはウクライナに安全保障を確約する二国間の取り決めを提案する見通し。
SEC採決へ
規模5兆5000億ドル(約770兆円)の米マネー・マーケット・ファンド(MMF)業界に、数年ぶりの抜本的な規制改革が迫っている。証券取引委員会(SEC)は12日にMMF規制改革について採決を行う。MMFの規制改革は2008年後でこれが3度目。改革案は1年半余り前に開示されたが、最終的にどのようなルールが承認されるかは定かでない。K&Lゲーツのパートナー、ジョンリュック・デュプイ氏は「どうなるのか、誰もが固唾(かたず)をのんで身構えている」と話す。
先進的原子炉
先進的原子炉を開発する米オクロは、サム・アルトマン氏が共同創設した特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じ、株式を公開する。SPACのアルトC・アクイジションは、対話型人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」を手掛ける米オープンAIのアルトマン最高経営責任者(CEO)が、かつてシティグループのバンカーだったマイケル・クライン氏と共同創設。世界的にクリーンなエネルギー源へのシフトが進むにつれ、小規模の原子力施設を手がける業界は勢いを増している。
株高の味方
1年前に米株式相場の下落予想を駆り立てていたインフレが、今では今年の株高は続くとみる向きにとってその論拠の一つになりつつある。米消費者物価指数(CPI)は2022年6月に前年同月比9.1%上昇と、40年ぶりの高い伸びとなって以降、米金融当局の積極利上げに伴い、着実に鈍化してきた。こうしたインフレ鈍化の動きは12日も続くと見込まれている。同日に発表される6月の米CPIは前年同月比でわずか3.1%上昇と、21年3月以来の低い伸びにとどまると予想されている。
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