[ブリュッセル 13日 ロイター] – 欧州連合(EU)は13日、東京電力福島第1原子力発電所の事故後に日本産食品に課してきた輸入規制を完全に撤廃すると発表した。
EUは原発事故後、日本産食品に輸出前の放射能検査を義務付けてきた。現在は福島など10県の一部水産物や野生のキノコ類などに検査証明書を求めている。
岸田文雄首相は日・EU首脳会談後の記者会見で、規制の撤廃は被災地の復興を大きく後押しするもので、高く評価し歓迎すると述べた。
会談ではEUと日本がグリーン化やデジタル化、研究開発などの分野で協力を深化することでも一致。
フォンデアライエン欧州委員長は、協力分野には重要資源も含まれるとし、「双方がサプライチェーン(供給網)の『デリスク』(リスク低減)を行う必要がある。中国を拠点にしていることが多い一握りのサプライヤーに対する過度な依存を減らすのが目標の一つだ」と述べた。