[オークランド 17日 ロイター] – ニュージーランドのヒプキンス首相は17日、太平洋地域は、中国の主張が強まるにつれ、争いが激化し、安全が保たれなくなってきていると指摘し、中国政府との関係を維持しつつ、同じ考えを持つパートナーと協力する必要性を強調した。オークランドで開催されたチャイナ・ビジネス・サミットで述べた。

ヒプキンス首相は、中国の台頭と影響力の行使が、特にインド太平洋における戦略的競争の激化の主な要因と指摘した。

その上で中国との関係は慎重な管理が必要だが、依然として重要な貿易相手国である、とも述べた。

ニュージーランドは、米国、オーストラリア、カナダ、英国と機密情報共有の枠組み「ファイブアイズ」を構成するが、相対的に中国に融和的な姿勢を取っている。

ヒプキンス首相は「共通の利益や懸念があるからといって、常に同じアプローチを取るわけではない。同じ結果を得るためには、多様なアプローチが戦術的な強みになることもある」と語った。

同じ会合で、中国の王小龍駐ニュージーランド大使は、中国とニュージーランドの関係は健全で安定し、繁栄していると述べた。

「両国間に相違があるのは、それぞれの状況の違いを考えれば当然のことだ。しかし、社会制度や発展レベルが異なる両国が平和的に共存できないわけではない」と述べた。