[ワシントン 20日 ロイター] – 米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は20日、今週のキッシンジャー元米国務長官の訪中について、政府の代表ではないキッシンジャー氏が中国国防相らと会談する一方、「米政府がコミュニケーションを取れていないのは残念」という認識を示した。

そうした状況を打開するためにも「軍同士のコミュニケーションライン再開に向けた取り組みを続けている」とし、キッシンジャー氏から訪中に関する報告を聞くことを楽しみにしていると述べた。

キッシンジャー氏は20日、中国の習近平国家主席と会談。19日には中国の外交担当トップである王毅共産党政治局員、18日には李尚福国防相とも会談した。

キッシンジャー氏はニクソン政権とフォード政権で国務長官や国家安全保障顧問などを務め、1970年代の米中関係正常化に重要な外交的役割を果たした。中国でも広く尊敬を集めている。米政府は今回の訪中を承知しているとしつつも、政府を代表しての訪問ではないとしている。