[21日 ロイター] – ロシア中央銀行は21日、ロシアの政府系ファンド「ナショナル・ウェルス・ファンド(NWF)」の基金を活用した外国為替介入を8月1日に再開すると発表した。
中銀は、国内の外国為替市場の流動性の状況を考慮し、為替介入の半年間の上限を3000億ルーブル(33億3000万ドル)に設定していると説明した。
セントロ・クレジット・バンクのエコノミスト、エフゲニー・スボロフ氏はメッセージングアプリ「テレグラム」に「中銀がまた爆弾発言をした」と投稿した。為替介入発表の1時間足らず前に、中銀は主要金利を市場予想より大きい100ベーシスポイント引き上げ、8.5%とすることを決めていた。
ロシアは予算規則に基づき、石油・ガス収入の不足を補うため、基金から中国元を売却している。「非友好的」とする西側諸国の通貨を敬遠してそうした操作を数カ月間中断していたが、1月に再開した。
中銀はそうした操作を財務省に代わって実施することに加え、NWFのルーブル建て資産を活用した為替介入も実施すると表明した。
中銀によると、2023年1月から6月までのNWFのルーブル建て資産への純投資額は2884億ルーブルだった。これに基づくと8月1日から24年1月31日までの1日の運用額は23億ルーブルとなる。