[25日 ロイター] – マイクロソフトやアルファベットなど米テクノロジー大手の人工知能(AI)関連投資は将来的に大きな収益をもたらすと期待されているが、両社は25日の決算発表で投資をさらに加速して収益貢献を目指すシナリオを描いた。

マイクロソフトは、AI用データセンターを新たに建設したことで直近の四半期にコストが急増。エヌビディアなどからデータセンター向け半導体を調達するのに伴い設備投資が増加し続けるとの見通しを示した。

アナリストによると、同社は2つの方向でAIに投資している。近く月額30ドルで本格提供を開始するAIアシスタント機能「コパイロット」などの自社製品向けと、クラウドサービス「アジュール」を通じて企業のAI製品・サービス開発を支援する業務への投資だ。

幹部らはこの支援サービスが2024年度下期(6月終了)に売上高の大部分を占めることになると述べた。

クリエイティブ・ストラテジーズのアナリスト、ベン・バジャリン氏は、マイクロソフトとアマゾンのクラウドサービスは大多数の企業がAI訓練のために使っているため、両社ともエヌビディアのAI半導体「H100」を大量に購入することになると予想した。

一方、グーグルの親会社アルファベットは直近の四半期にコストを抑制した。ルース・ポラット最高財務責任者(CFO)はデータセンター建設の遅れを理由に挙げた。

アナリストによると、グーグルはテンソル・プロセシング・ユニット(TPU)と呼ぶAI用の独自半導体があることが強みだ。ただ、グーグルは他社からも半導体を調達するとしており、ポラット氏はその支出が利益と成長の足かせになる可能性があると述べた。