[26日 ロイター] – 経営危機に陥った中国不動産大手、恒大集団傘下の電気自動車(EV)メーカー、恒大新能源汽車集団(恒大汽車)は26日、2021年と22年の決算で、合わせて711億2000万元(99億5000万ドル))の純損失を計上したことを明らかにした。同社の決算発表は長らく延期されていた。
うち21年の純損失は562億7000万元、22年は148億5000万元。20年は74億元だった。
また、20年に155億元だった売上高は21年、25億3000万元に減少。22年は1億3400万元まで落ち込んだ。
恒大汽車は親会社の恒大集団が21年に債務危機に陥って以来、厳しい状況に置かれている。3月には新たに資金を調達できなかった場合、操業停止に追い込まれる可能性があることを警告していた。
22年には初の旗艦モデル、多目的スポーツ車(SUV)「恒馳5」の量産延期を迫られた。昨年10月に発売した恒馳5の納車台数は、今年5月時点で1000台余りにとどまっている。
恒大汽車は「今後は恒馳5の継続的かつ安定的な生産・納車に全力を尽くし、市場のニーズに合わせて競争力のある他の新車種を順次投入していく」と表明した。