[香港 28日 ロイター] – 香港高等法院(高裁)は28日、2019年の反政府デモの際に民主派の間で広く歌われた「香港に再び栄光あれ」について、演奏などの禁止を求める政府の訴えを退けた。
政府は中国の国歌に対する侮辱に当たるとして、同曲の演奏やネットなどでの拡散、編曲や替え歌、歌詞の印刷などの禁止を求めていた。
高裁のアンソニー・チャン判事は、表現の自由に対する権利を認識すると共に、政府の禁止命令を認めれば「萎縮効果」を生む恐れがあると指摘した。
「深刻な結果をもたらす禁止命令に触れることを恐れて、全く罪のない人がこの曲に関する合法的な行為も避けるようになると想定することは行き過ぎではない」と説明した。
同曲を巡っては、香港の国歌を検索するとトップに表示されるため、香港当局は中国国歌を表示するよう米グーグルに求めたが拒否されている。香港政府高官によると、グーグルが変更するために法的根拠を求めたため、訴えを起こした。
グーグルの親会社であるアルファベットに判決に関するコメントを求めたが、回答は得られていない。香港当局が上訴する意向かは明らかでない。