岸田総理大臣は13日、内閣改造と自民党の役員人事を行うことにしています。これまでに顔ぶれが固まり、内閣改造では松野官房長官や鈴木財務大臣らを留任させ政権の骨格を維持する一方、外務大臣に上川陽子・元法務大臣を起用するなど、これまでで最も多い女性5人が入閣します。
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目次を開く【一覧】全員の経歴を詳しく紹介
内閣改造 閣僚の顔ぶれ すべて固まる
13日の内閣改造と自民党の役員人事を前に、岸田総理大臣は12日午前、自民党の役員会と総務会で一任を取り付けたあと、午後からは、総理大臣官邸で人事の調整にあたりました。
これまでに閣僚の顔ぶれがすべて固まり、
▽松野官房長官
▽鈴木財務大臣
▽西村経済産業大臣
▽河野デジタル大臣
▽高市経済安全保障担当大臣
それに
▽公明党の斉藤国土交通大臣を留任させる意向です。
一方、
▽外務大臣に上川陽子 元法務大臣
▽こども政策担当大臣に加藤鮎子氏
▽復興大臣に土屋品子氏
▽地方創生担当大臣に自見英子氏の起用が固まり、女性の入閣は5人となりました。
女性5人の入閣は、平成26年の第2次安倍改造内閣などと並んでこれまでで最も多くなりました。
また、
▽総務大臣に鈴木淳司氏
▽文部科学大臣に盛山正仁氏
▽農林水産大臣に宮下一郎氏
▽防衛大臣に木原稔氏が起用されるなど、初入閣は11人となりました。
木原官房副長官と磯崎官房副長官は交代となります。
自民党役員人事は
一方、自民党の役員人事では、
▽麻生副総裁
▽茂木幹事長
▽萩生田政務調査会長
▽高木国会対策委員長を留任させ、
▽総務会長には森山選挙対策委員長を
▽森山氏の後任には小渕組織運動本部長を起用することにしています。
岸田首相「13日 正式に閣僚名簿を発表」
岸田総理大臣は12日午後8時前、総理大臣官邸を出る際に記者団から内閣改造について問われたのに対し「連絡は取っている。閣僚人事については、あす正式に閣僚名簿を発表したのちに言及したい」と述べました。
また記者団が「臨時国会は10月中旬に召集との報道があるが」と質問したのに対し「何もまだ決まっていないと思う」と述べました。
岸田総理大臣は13日午前、自民党の役員人事を行ったあと、臨時閣議で閣僚の辞表をとりまとめます。
午後には公明党の山口代表と党首会談を行った上で、総理大臣官邸に組閣本部を設置して内閣改造を行います。そして皇居での認証式を経て13日夜、第2次岸田第2次改造内閣が正式に発足する見通しです。
初入閣は11人
第2次岸田第2次改造内閣に起用される閣僚の顔ぶれは、
▽初入閣が11人
▽留任が6人
▽閣僚経験者の再入閣が2人となっています。
女性の入閣は5人 過去最多
女性の入閣は5人で、平成13年の第1次小泉内閣や、平成26年の第2次安倍改造内閣と並んで、これまでで最も多くなりました。
派閥の内訳 安倍派と麻生派が最多の4人
所属する自民党の派閥ごとに見ますと、
▽安倍派と麻生派が最も多い4人で
続いて
▽茂木派が3人
▽岸田派と二階派が2人
▽谷垣グループが1人となりました。
▽森山派からの起用はありませんでした。
一方、
▽無派閥は2人で
▽公明党はこれまでと同じ1人でした。
最多は当選10回 最少は当選3回
起用される衆議院議員の閣僚で
▽当選回数が最も多いのは鈴木俊一氏と斉藤鉄夫氏の10回です。
▽当選回数が最も少ないのは加藤鮎子氏の3回です。
このほか、
▽当選9回が2人
▽8回が3人
▽7回が4人
▽6回が2人
▽5回が2人となっています。
一方、参議院議員の3人は、当選5回と4回、2回となっています。
平均年齢は63.5歳
岸田総理大臣と19人の閣僚の平均年齢は、第2次岸田第2次改造内閣が正式に発足する13日の時点で63.5歳と、去年8月に第2次岸田改造内閣が発足した際の62.65歳より、0.85歳、高くなりました。
▽最高齢は厚生労働大臣に起用される武見敬三氏と公明党の斉藤鉄夫 国土交通大臣、それに、復興大臣に起用される土屋品子氏でいずれも71歳。
▽最年少はこども政策担当大臣に起用される加藤鮎子氏で44歳です。
岸田総理大臣と19人の閣僚を年代別にみますと
▽70代が7人
▽60代が9人
▽50代が2人
▽40代が2人となっていて、30代以下はいません。
参議院からの入閣は3人
参議院からの入閣は、武見敬三氏と松村祥史氏、自見英子氏の3人で、改造前から1人多くなりました。
立民 岡田幹事長「どこに刷新感があるのか」
立憲民主党の岡田幹事長は記者会見で「聞いている範囲では、どこに刷新感があるのかという感じがする。あまり大きく骨格が変わることもないようで、なぜいま内閣改造をするのか、国民もよく分からないのではないか」と述べました。
また、この秋に召集される見通しの臨時国会の対応について「岸田総理大臣は、経済対策に言及しており、その裏付けを補正予算案にまとめると思う。審議時間をしっかりとるのは当然で、審議をなおざりにして予算案の採決をしたり、衆議院を解散したりするようなことはあってはならない。しっかりとした審議を求めたい」と述べました。