- ガザ地区南部と紅海で緊迫、アラスカ航空がハワイアン航空買収
- ゲイツ氏の懸念、気候サミットの役割、インド地方議会選挙
「歴史的な妥結」とバイデン米大統領が全米自動車労組(UAW)とゼネラル・モーターズ(GM)の労使交渉終結を称賛したのが、約1カ月前。先に妥結したフォード・モーター、ステランティスと合わせて、大量の労働者が職場に復帰しました。8日に発表される11月の雇用統計では、ビッグスリーのスト終結で雇用者数が約3万人押し上げられるとブルームバーグ・エコノミクスは分析。それでもスト前から低迷が続く製造業の雇用を盛り返すには至らない見通しです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
ガザ南部と紅海
イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ南部の一部地域で空爆を実施。イスラエルはこの数時間前、イスラム組織ハマスの指導者らが潜伏しているとみて同地域からの避難を呼びかけていた。米国はイスラエルに対し、安全地帯の設定を求めている。オースティン米国防長官は民間人の犠牲拡大についての警告に耳を傾けなければ、イスラエルが「戦略的敗北」を喫する危険があると語った。米国防総省はまた、紅海で米駆逐艦が攻撃されたことを明らかにした。イエメン拠点のイスラム教シーア派武装組織フーシ派は「イスラエルの船2隻」に対し作戦を実行したと発表した。
競合の統合
米航空持ち株会社アラスカ・エア・グループは競合するハワイアン・ホールディングスのハワイアン航空を買収し、両航空会社を統合する19億ドル(約2800億円)の取引で合意した。発表によれば、ハワイアン・ホールディングスの負債約9億ドルを含む取引で、アラスカ航空は1株当たり現金18ドルを支払う。
悲観と楽観
世界の平均気温を産業革命前に比べて2度未満に抑えるというパリ協定の目標は恐らく達成できないと、ビル・ゲイツ氏はみている。同氏はただ、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)については、地政学的緊張がある中でも気候変動への取り組みを前進させたとして称賛した。パリ協定の目標達成は「可能性がそれほど高くない」とした上で、「幸いなことに、気温上昇を3度未満に抑えられれば、人々が耳にしてきたような悪影響の多くは起こらないだろう」とブルームバーグTVで語った。
エコーチェンバー
ヘッジファンド運用のベテラン、ジェフ・アッベン氏はこれまでの気候サミットを、似たような意見がやりとりされるだけの「エコーチェンバー(共鳴の部屋)だと断じた。持続可能な投資に特化した同氏のインクルーシブ・キャピタル・パートナーズは先週、ポートフォリオの売却と投資資金の返還を顧客に通知。COP28で諮問委員会の一員を務める同氏は、これまで主要な炭素排出企業は「話し合いの場にいなかった」と指摘。COP28には前例のない多数の石油企業幹部が参加した。
総選挙の前哨戦
インド地方議会選では、モディ首相率いるインド人民党(BJP)が重要3州で勝利した。3期目を目座す首相に弾みがつく。同党は中部マディヤプラデシュ州では政権を維持し、ラジャスタン州などではインド国民会議派から政権を奪取。選挙結果は4日のインド金融市場に勢いを与えるとみられる。ジェフリーズは10月、BJPが予想外の敗北を喫した場合、インド株は25%下落する可能性があると予想していた。
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