Katrina Compoli、Carly Wanna
- アナリストはS&P500種の一般消費財セクター利益予想を引き下げ
- 売上高見通しは大きく切り下がり、需要の持続性へ疑問深まる-BI
長引くインフレや借り入れコスト上昇にもかかわらず、これまで予想外の底堅さを維持してきた米個人消費について、来年も持続するか懐疑的な見方が強まっている。
セルサイドのアナリストは過去12週間に、S&P500種株価指数の一般消費財セクターの利益予想を来年7-9月(第3四半期)まで引き下げた。ブルームバーグ・エコノミクス(BE)の株式ストラテジスト、ジーナ・マーティン・アダムズ、マイケル・キャスパー両氏が分析した。下方修正は主に売上高見通しの落ち込みを反映したもので、2024年半ばまで一般消費財セクターの利益の伸び見通しを、S&P500種全体の見通しを下回る水準に押し下げた。
両氏は14日のリポートで「利益率見通しはよく持ちこたえているが、売上高見通しは大きく切り下がっている。背景には、今後1年の裁量需要に対して疑念が強まっていることがある」と指摘した。
S&P500種一般消費財指数は年初来40%値上がりと、上昇率はS&P500種の23%の約2倍だ。ただ、大型株のテスラとアマゾン・ドット・コムによる押し上げ効果が大きい。消費需要を見極める上で、来週発表される旅客船運航のカーニバル、スポーツ用品大手ナイキの決算が手掛かりを提供しそうだ。
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原題:Wall Street Is Skeptical That Shoppers Can Keep Spending in 2024(抜粋)