中国の汚職監視当局、習氏の「反腐敗運動」の実施へ努力

[北京 10日 ロイター] – 中国共産党の汚職監視機関である中央規律検査委員会(CCDI)は、習近平国家主席が進める反腐敗運動を容赦なく実行する姿勢を強調した。国営メディアが10日に伝えた。

習氏は2012年に権力を握って以降、徹底的な反腐敗運動を展開。取り締まりにおける「圧倒的勝利」を最近宣言するとともに、今後も圧力をかけ続けると表明している。

習氏は8日のCCDIの会議で「われわれは汚職との闘いにおいて、決して引き返したり、手を緩めたり、情けをかけたりしてはならない」と述べた。

CCDIは10日発表した声明で、共産党当局者に対し不正行為の可能性がないか常に自身で確認するよう求めた習氏の呼びかけを実行するため「絶え間ない努力」を約束した。

また「政治的忠誠と政治的安全」を重視し、隠れた政治的な危険を適時に排除するとも表明した。

習氏の反腐敗運動を巡っては政敵を粛清するために利用されており、低賃金や党が任命した当局者の無制限な権限といった汚職の根本原因に対処していないとの批判もある。