[パリ 11日 ロイター] – マクロン仏大統領は11日、アタル新内閣の主要閣僚人事を発表し、文化相にサルコジ政権で法相を務めたラシダ・ダチ氏(58)を起用した。保守派のベテランを引き抜く予想外の人選となった。
また、欧州連合(EU)欧州議会議員のステファーヌ・セジュルネ氏(38)を外相に抜擢。ルメール経済財務相とダルマナン内相は留任した。
サルコジ政権で閣僚を務めたロズリーヌ・バシュロ氏はBFMテレビで「誰も予想していなかった大きな政治的クーデターだ」とし、ダチ氏は「庶民にも人気がある」などと語った。
保守派の大物起用で、マクロン氏が閣僚に実務家を起用する従来の手法から脱却し、6月の欧州議会選挙に向けた政争の準備を進めていることが示され、極右勢力への対抗意識もうかがえる。
一方、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は11日、仏テレビで外相就任を辞退したことについて否定せず「フランスに再び仕えることができればとても光栄だが、私は使命のために働いている」と語った。