宇宙航空研究開発機構( JAXA )は25日、20日未明に月面着陸に成功した月探査機「 SLIM 」が地球へ送信したデータの解析結果や、小型ロボットが撮影した着陸後の機体の様子を捉えた画像を公表した。画像では、月面でエンジンを上向きにして「逆立ち」した状態で着陸している機体の様子が写っている。
月面着陸したSLIMの撮影画像(JAXA、タカラトミー、ソニーグループ、同志社大提供)
SLIMの撮影に成功したのは、JAXA、タカラトミー、ソニーグループ、同志社大で開発した小型ロボット「 SORA ― Q 」(重さ約250グラム)。球状から変形し、両脇の車輪で月面を走行できる設計になっている。着陸直前にSLIMから分離され、着陸した機体を撮影した。
月面着陸したSLIMに搭載されたカメラで撮影した月面の画像。右側の灰色の部分は途中で作業を切り上げたためにデータのない部分(JAXA、立命館大、会津大提供)
月面着陸したSLIMに搭載されたカメラで撮影した月面の拡大画像。「しばいぬ」などの名称は、撮影した岩石の愛称(JAXA、立命館大、会津大提供)
JAXAによると、SLIMが目指していた目的地への誤差100メートル以内の「ピンポイント着陸」の実証にも成功したとみられるという。