松井玲
- 米GDP改定値、マコネル氏が上院院内総務を退任へ、米連銀総裁
- エヌビディア内部関係者が保有株売却、ビットコイン6万ドル突破
中国でピアノが売れなくなっています。同国最大手クラスのピアノメーカーは、売り上げが2桁減っていると説明。業界団体によると、昨年の中国での生産は各社合わせて19万台と4年前から半減しました。背景には景気減速や住宅価格下落、長引く株式相場低迷に伴う所得や富の減少を受け、不要不急の高額の買い物を避ける家庭が増えていることがあります。全国人民代表大会(全人代)開幕が来月5日に迫る中、景気てこ入れ策にも注目が集まります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
個人消費は堅調
2023年10-12月(第4四半期)の米実質国内総生産(GDP)改定値は、前期比で年率3.2%増と、速報値の3.3%増から若干下方修正された。在庫の下方修正を反映した。7-9月は4.9%増だった。一方で個人消費の改定値は3%増と、速報値の2.8%増から上方修正され、市場予想(2.7%増)も上回った。米金融当局が重視するインフレ指標である個人消費支出(PCE)価格指数は前期比年率1.8%上昇。食品とエネルギーを除いたPCEコア価格指数は同2.1%上昇した。両方とも速報値からは若干の上方修正となった。
上院トップの座から退任へ
米共和党のマコネル上院議員(82)は、11月の選挙後に同党の上院トップである院内総務を降りる意向を表明した。マコネル氏は17年余りにわたり上院共和党を率いており、上院トップとしての在任期間は史上最長。1985年から上院議員を務める。トランプ前大統領がウクライナ問題など国際情勢における米国のコミットメントに反対姿勢を見せる中で、マコネル氏は共和党内で重要な防波堤の役割を担ってきた。また、2021年1月6日の議会襲撃事件を巡りトランプ氏を非難していた。
「まだ長い道のり」
米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、インフレとの闘いには「まだ長い道のり」があると発言。PCE価格指数は2024年に前年比およそ2-2.25%に鈍化し、25年に2%になるとの予想を示した。アトランタ連銀のボスティック総裁も、インフレ率を金融当局の目標まで下げるには依然としてやるべきことがあると述べ、忍耐強い姿勢で臨むことに違和感はないとの認識を示した。ボストン連銀のコリンズ総裁は、持続可能な2%のインフレ見通しが強まるのに伴い、「年内に政策緩和を開始するのが適切となるだろう」と述べた。
120億円相当
米半導体メーカー、エヌビディアの内部関係者は、予想以上だった先週の決算発表後の株価急騰に乗じて保有株を売却した。企業の内部関係者が米証券取引委員会(SEC)に提出する報告書、フォーム4によると、エヌビディア取締役は売却時の価格で約8000万ドル(約120億円)に相当する9万9000株を手放した。ワシントン・サービスがまとめたデータによれば、同社内部関係者が株式を放出した月間の規模としては、23万7500株の売却があった昨年9月以降で最も大きい。エヌビディア株の年初来の上昇率は60%近くに達し、S&P500種指数構成銘柄のうちで最も高い。
6万ドルを突破
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが約2年ぶりに6万ドルを超えた。熱心なデジタル資産支持者を超えて需要が拡大しているとの楽観が広がった。今年に入ってからの上昇率は既に40%余り。米国でビットコインの現物投資型上場投資信託(ETF)の取引が開始されたことも、上げを後押ししている。ビットコインが前回6万ドル台で取引されたのは2021年11月。同月には6万9000ドル近くの最高値を記録した。28日の取引では一時6万4000ドル近くまで上昇した。
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