• 米PCEコアの前月比伸びが過去1年で最大、4月しかないと門間氏
  • 中国でiPhone15値引き、つなぎ予算案を米下院可決、米連銀総裁
Homes in the Lawrence Park Historic District of Bronxville, New York, US
Homes in the Lawrence Park Historic District of Bronxville, New York, US Photographer: Joe Buglewicz/Bloomberg

米国で住宅を無理なく買うには、どのくらいの年収が必要か。不動産サイト運営ジローは10万6500ドル(約1600万円)だとしています。2020年時点の約5万9000ドルに比べて80%増えました。ジローは物件価格と借り入れコストの上昇が主因だと分析。その間の所得の伸び(中央値)は23%だったので、それを大きく上回ると指摘しています。この10万6500ドルは、あくまでも全米の中央値。カリフォルニア州サンノゼでは年収45万4296ドル、サンフランシスコは33万9864ドル、ニューヨーク市は21万3615ドルそれぞれ必要だと説明しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

過去1年近くで最大の伸び

1月の米個人消費支出(PCE)統計によると、連邦準備制度理事会(FRB)が基調的なインフレを判断する上で重視するPCEコア価格指数は、前月比での伸びが過去1年近くで最大となった。利下げ開始に対する金融当局者の辛抱強いアプローチが裏付けられた。同価格指数は前月比0.4%上昇だった。前年同月比では2.8%上昇。いずれも市場予想に一致した。個人消費支出は前月比0.2%増で予想通り。個人所得は1%増で市場予想(0.4%増)を上回った。

「4月しかない」

元日本銀行理事の門間一夫みずほリサーチ&テクノロジーズ・エグゼクティブエコノミストは、日銀がマイナス金利解除に踏み切るのは、4月の金融政策決定会合になるとの見解を示した。29日のインタビューで、経済・物価情勢をしっかり点検した上で政策修正を行うという日銀のコミュニケーションとの整合性を考えると、「4月しかない、3月はあり得ない」と語った。4月に日銀短観や展望リポート、支店長会議のほか、半年に1回の金融システムリポートの公表もあり、「1年でも最も点検作業が多い月」と指摘。金融情勢も全て点検し、「最も包括的なジャッジメントができる」という。

中国で値引き

アップルのスマートフォン「iPhone15」が中国で最大1300元(約2万7000円)の値引きで販売されている。需要不振が例になく長引いていることが浮き彫りになった。アリババ・グループ・ホールディングやJDドットコム(京東)のオンラインプラットフォームで値引きが行われている。中国経済の全般的な不振と、華為技術(ファーウェイ)製スマホの意外な人気復活が重なり、iPhone15は昨年9月の発売以来、前世代の販売に後れを取っている。 

米下院が可決

米下院は29日、政府機関が3月2日に部分的に閉鎖される事態を回避するための新たなつなぎ予算案を可決した。上院でも早ければ同日夜に採決が実施される。このつなぎ予算案が成立すれば、一部の省では3月8日、その他については22日まで予算が延長される。下院での採決結果は賛成320票、反対99票。反対票のうち97票が共和党議員だった。

利下げは今夏開始が適切

米アトランタ連銀のボスティック総裁は「ここ数回発表されたインフレの数字は、この日公表されたものを含め、すぐに2%に到達するような進展ではなく、むしろいくらか起伏のある道のりになることを示している」と発言。「このままいけば、今夏に利下げを開始するのが適切になるだろうというのが私の見方だ」と、従来の見解をあらためて示した。また、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、金融政策当局者は必要に応じて利下げする用意があると述べた上で、景気の強さを考えれば急ぐ必要はないと強調した。

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