• 米最高裁がトランプ氏の出馬認める、パウエル議長に両党から圧力
  • アトランタ連銀総裁発言、アップルに制裁金、米格安航空が統合断念

米国で生活していて困ることの1つが、小腹を満たしたい時の選択肢の少なさ。日本に一時帰国するたびにコンビニのありがたさが身にしみます。傘下ホールフーズでの新たな小型店舗の計画を明らかにしたアマゾン・ドット・コムの幹部クリスティナ・ミナルディ氏は、2010年からコンビニ型の業態を考えていたと語っています。米国ビジネスの成功には新鮮な加工食品が重要だと強調するセブンーイレブンの脅威になるか。日本に比べて出遅れている「小腹需要」の取り込みは加速するのか。消費者として注目したいところです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

出馬認める

米連邦最高裁は、トランプ前大統領の2024年大統領選への出馬は可能との意見書を公表した。判断は最高裁判事の全会一致。今回の最高裁の判断により、コロラド州最高裁の判断は覆された。同州最高裁は、トランプ氏が2020年大統領選の結果を覆そうと「反乱」に関与したとして、予備選への参加を認めないとしていた。5日には同州を含め予備選・党員集会が集中する「スーパーチューズデー」が控えているが、その前日に最高裁は意見書を公表。最高裁判断が示された直後、トランプ氏は自身のソーシャルメディア上に「米国にとって大きな勝利だ!!!」と書き込んだ。

圧力に直面

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は今週、下院金融委員会、上院銀行委員会で金融政策に関する半年に一度の議会証言を行う。大統領・議会選が行われる年として利下げによる好況持続を望む民主党と、銀行の資本要件強化案の撤回を望む共和党の双方からの圧力の高まりに直面することになりそうだ。景気が堅調に推移し、インフレ率が物価目標に向けて鈍化しつつある現状にあって、議長は金融当局としてなぜ利下げを急いでいないのか論拠を示す見通し。一方、金融当局たたきを避けてきた民主党議員の一部はしびれを切らしつつある。

利下げペース

米アトランタ連銀のボスティック総裁は、最初の利下げの後には、政策シフトが経済に及ぼす影響を見極めるため次の会合で利下げを休止するとの見通しを示した。同総裁は今年7-9月に利下げが始まるとこれまでに予想している。総裁は利下げが「連続したものになるとは予想しない」とし、「不確実性を考えると、行動を起こした後に市場参加者や企業幹部、および家計がそれにどう反応するかを見ることが望ましいのではないかと思う」と述べた。バランスシート圧縮については、量的引き締め(QT)のペースを段階的に落とすテーパリングを急いで始めるのではなく、当面は現行ペースを続ける方が良いとの立場を示した。

制裁金2900億円

欧州委員会はアップルが音楽配信アプリ市場での支配的な地位を乱用してきたとして、18億ユーロ(約2900億円)の制裁金を科すと発表した。またスポティファイなどの競合勢がアップルのアプリストア以外で安価なサービスがあることをユーザーに通知するのを妨害しないよう命じた。アップルにとって今回の制裁金の規模は当初の想定を上回った。アップルは決定を不服として上訴する意向を明らかにしており、両者の法的対立は何年間にも及ぶ可能性がある。アップル株は一時3%を超える下落となった。

統合計画断念

米格安航空会社ジェットブルー・エアウェイズは4日、同業スピリット航空との統合計画打ち切りを発表した。38億ドル(現在の為替レートで約5700億円)規模の同統合計画を巡っては、連邦地裁が競争上の懸念から認めない判断を下していた。またジェットブルーに対しては、アクティビスト(物言う投資家)のカール・アイカーン氏が持続可能な成長への回帰を求めている。2022年に交わした統合計画に基づき、ジェットブルーはスピリットに6900万ドルを支払う。ジェットブルーの株価は上昇。

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