- 衝突コンテナ船にトラブルの歴史、トランプ氏返り咲きの場合ドルは
- エヌビディアの次に来る熱狂、マッキンゼー、年金基金の期末調整
肥満症治療薬への追い風は確実に強さを増しています。イーロン・マスク氏や堀江貴文氏らが使用を公言し、そうした著名人効果も手伝って認知度がアップ。高価格や、医者の診断を必要とする煩わしさにもかかわらず市場は拡大し、2029年末までに年間800億ドル(約12兆1100億円)規模に達するとの推計もあります。一方で本来必要とする糖尿病患者への供給をどう維持するのかという深刻な課題に加え、オゼンピック・フェースと呼ばれる頬やこめかみのくぼみ、筋肉の衰えといった問題が数々出現。少数寡占ではなく健全な競争によって問題が一つ一つ解決していくことが期待されます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
トラブル歴
米ボルティモアの大型連絡橋に衝突し橋を崩落させたコンテナ船は、過去にもトラブルを起こしていた。船舶追跡データを提供するベッセルファインダーによると、2015年に建造されたコンテナ船ダリ号は、翌年にベルギー・アントワープ港で出港に向けて動き出したところ、岸壁に激突。船尾部分が損傷したが、沈没は免れた。米紙ワシントン・ポストによると、この事故後に修理を終えたダリ号はシンガポールの海運サービス会社グレース・オーシャン・プライベートに売却された。公益財団・東京MOUによると、ダリ号はチリのサンアントニオで昨年6月に定期安全検査を受けた際、推進装置と補助機械の計器や検温器の一部に問題が見つかった。
トランプ氏とドル
トランプ前米大統領がホワイトハウスに復帰すればドル相場が上昇するとの予想は、歴史に逆行するかもしれない。約40年間のデータを分析した研究論文によれば、民主党政権の年にドルは平均4.2%上昇したのに対し、トランプ政権最初の年の下落率(貿易加重ベース)は10%だった。英インペリアル・カレッジ・ビジネススクールのパスクワーレ・デラ・コルテ氏は「米大統領と通商政策がドルにとってかなり重要と認定した。これらのリターンと、各国・地域間の金利差や異なるインフレ環境との関係は逆に確認できなかった」と語った。
次の熱狂
人工知能(AI)コンピューティングのインフラを提供するハードウエア企業が次の熱狂銘柄になりつつある。マイクロン・テクノロジーやスーパー・マイクロ・コンピューター、デル・テクノロジーズなどはその実績が証明され、次の決算シーズンを前に期待が高まっている。シルバント・キャピタル・マネジメントのマイケル・サンソテラ最高投資責任者(CIO)は、AIを「本当に収益化しているのは誰なのかを見極めることが肝要だ」と語った。マイクロン株はここ1カ月で約30%上昇し、エヌビディアの17%高を上回っている。
アップ・オア・アウト
米コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーは先週、北米勤務の一部コンサルタントに対し、昇進するための時間がなくなりつつあると通知した。世界的にコンサル業界が苦戦する中、同社は従業員に対し業界の不文律とされる「アップ・オア・アウト(昇進するか、さもなくば退職せよ)」の圧力を強めている。マッキンゼーは発表文で、「当社は常にパフォーマンスに関してハードルを高く設定している」と説明した。
期末調整
年金基金がポジションを調整するために320億ドル(約4兆8000億円)相当の株式を売却する可能性がある。ゴールドマン・サックス・グループが試算した。その通りであれば2023年6月より後で最大の調整額となり、過去3年間の予想額の中では89パーセンタイルに位置すると、ゴールドマンがリポートで指摘した。イースター(復活祭)の祝日を挟んで取引量が少なくなると、市場に余分な圧力がかかる可能性がある。S&P500種株価指数は昨年10月後半から約26%急騰しており、短期的な利益確定売りにさらされやすくなっていることをトレーダーらは懸念している。
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