西前明子
- デフレ脱却は正念場と岸田首相会見、FTX共同創業者に禁錮25年
- ホームセンター業界で大型買収、消費者マインド、グロース氏の提言
大リーグ(MLB)公式シーズンが開幕し、人気チームが対戦する試合のチケット値上がりが報じられています。一方でそれぞれの開幕ゲームで買える一番安いチケットはいくらかという、ちょっと微妙な話題も。MLBオンFOXがインスタグラムの公式アカウントで掲載した転売業者情報によると、ピッツバーグ・パイレーツ対フロリダ・マーリンズ戦の最低価格は13ドル(約2000円)。最低価格が最も高いのがシカゴ・カブス対テキサス・レンジャース戦で285ドルだそうです。安いということは基本的に嬉しいはずですが、インスタグラムでの反応を見る限りファンは複雑な思いのようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
千載一遇
岸田文雄首相は記者会見で、デフレ脱却に向けた「千載一遇の歴史的チャンスを手にしている」としながらも、「まだ道半ば」と指摘。デフレを後戻りさせないことに政権の存在意義があるとの見解を示した。先週の日銀政策会合を踏まえ「デフレからの完全脱却のための最大の正念場にあたって、政府と日銀は緊密な連携を継続していく」と強調した。為替動向については「行き過ぎた動きに対してはあらゆる手段を排除せず適切な対応を取りたい」と述べたが、介入の可能性については明言を避けた。
禁錮25年
経営破綻した暗号資産(仮想通貨)交換業者FTXの共同創業者、サム・バンクマンフリード被告に対し、ニューヨーク州マンハッタンの連邦地裁は禁錮25年を言い渡した。同被告に対しては昨年、陪審が詐欺や共謀など7件の罪で有罪評決を下している。禁錮刑に加え、110億ドル(約1兆6600億円)余りの資産没収も言い渡した。検察は最長50年を求刑し、バンクマンフリード被告の弁護団は6年6月を求めていた。
1兆ドル市場
米ホームセンター大手ホーム・デポは、建築資材販売の米SRSディストリビューションを約182億5000万ドル(約2兆7600億円)で買収すると発表した。自ら作業を行う一般のDIY消費者より利益が見込める専門業者の分野をさらに強化する。同社ならびに競合する米ロウズは、そうした専門業者の市場でのシェア拡大を目指し競っている。SRSは屋根工事業者や造園業者などにサービスを提供。47の州で760カ所余りの支店を持ち、2500人以上の営業スタッフを抱える。ホーム・デポは買収により対応可能な市場が1兆ドル規模に達すると説明した。
センチメント改善
米消費者のセンチメントは株高とインフレ鈍化が継続するとの見方が追い風となり、3月末にかけて著しく改善した。米ミシガン大学がまとめた3月の消費者マインド指数(確報値)は79.4。速報値に対する確報値の上昇幅としては2022年8月以来の大きさとなった。5-10年先のインフレ期待は昨年9月以来の低水準となった。現在の家計に対する見方は約2年ぶりの高水準。現在の経済見通しは2021年7月以来の高水準に達した。
「勇気のある投資家」
トランプ前大統領のメディア企業に関連したオプション取引が、ミーム株トレーダーやウォール街の専門家を魅了しているが、かつての「債券王」ビル・グロース氏もその一人だ。トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは株価のさらなる乱高下が予想されるため、デリバティブ(金融派生商品)で利益を得るには極端なコストがかかるようになっている。グロース氏はソーシャルメディア「X(旧ツイッター)」への投稿でオプションの手じまいを推奨した。「天才とは、年率250%のボラティリティーでDJT(トランプ・メディアの銘柄コード)オプションを売る勇気のある投資家のことだ」と述べた。
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