Michelle Jamrisko
- NEC委員長、バイデン政権の対中関税引き上げ措置を強く擁護
- 最初のチャイナ・ショック、「全米の工業都市が打撃を受けた」
バイデン米大統領の経済顧問トップであるブレイナード国家経済会議(NEC)委員長は、政権が発表した中国からの輸入品に対する大幅な関税引き上げ措置を強く擁護。最近の製造業拡大や雇用増加を巻き戻すリスクのある不公正な貿易慣行により、経済が一層混乱しないようにする上で必要な措置だと強調した。
ブレイナード氏は16日、リベラル派のシンクタンク「米国進歩センター(CAP)」がワシントンで主催したイベントに出席する。ブルームバーグが入手した講演原稿によると、「われわれは過去から学んだ。米国で第2のチャイナ・ショックを起こしてはならない」と言明。「中国はこれまでと同様の方法で、過剰生産能力に著しい投資を行い、人為的に低く価格設定された輸出品で世界の市場をあふれさせ、それを成長の原動力としている」と指摘する。
バイデン大統領は14日、関税引き上げについて、窃盗や欺瞞(ぎまん)、不当な廉価販売から米国の労働者と企業を守るために必要な措置だと述べていた。
バイデン氏、関税引き上げは「ずる賢い」中国から国を守るためと説明
ブレイナード氏は2000年代に入って見られた中国による輸出急増に言及。「最初のチャイナ・ショックにより何が起きたかをわれわれは目にしている。全米の工業都市が打撃を受けた」と述べる。同氏は12年前にも同シンクタンクで、中国による「不均衡な投資と輸出主導の成長モデルは米国そして世界の成長に悪影響を及ぼしている」と発言。今回の講演でもこの自身の発言に言及する。
原題:Brainard Says Tariffs Needed to Avoid New ‘China Shock’ in US(抜粋)