Carter Johnson、Nazmul Ahasan
- 当局はインフレでなく実体経済に基づいて転換を迫られることになる
- 2%インフレ目標は「全く恣意的なもの」、正しい目標なのか疑問
英ケンブリッジ大学クイーンズカレッジ学長のモハメド・エラリアン氏は、インフレ抑制を図って米金融当局が利下げ開始を遅らせていることについて、後手に回るリスクがあると指摘した。
エラリアン氏は17日にブルームバーグテレビジョンで、「米金融当局はデータに基づいて方向転換をした。昨年12月の方向転換とは正反対だ。Uターンしなければならない」と発言。
「当局は政策金利をより長期に高水準で維持しているが、市場は逆の方向に進んでいる」とし、「当局はインフレの数字ではなく、実体経済に基づいて転換を迫られることになる」と述べた。
ブルームバーグ・オピニオンのコラムニストを務める同氏は「今のインフレ目標は正しい目標なのだろうか」と発言。「2%というのは全く恣意(しい)的なものだ。われわれが間違ったインフレ目標を追求しているなら、そのリスクは高い。その間違いは経済成長を不必要に犠牲にすることを意味するからだ」と述べた。
原題:El-Erian Says Fed’s Higher-for-Longer U-Turn at Odds With Market(抜粋)