▽米兵器、ウクライナ戦線安定に貢献 対応「調整」へ=米国務長官<ロイター日本語版>2024年5月30日午前 4:48 GMT+9

By Humeyra Pamuk、 Tom Balmforth

米兵器、ウクライナ戦線安定に貢献 対応「調整」へ=米国務長官

[キシナウ 29日 ロイター] – ブリンケン米国務長官は29日、米国がウクライナに供与している兵器が戦線の安定化に貢献しているとの認識を示した。米国がウクライナに対しロシアへの直接攻撃に米国の兵器を使用しないよう要請していることに関連し、米国は「調整し、適応する」と述べた。

ブリンケン氏はウクライナ支援の強化を巡り北大西洋条約機構(NATO)加盟国などと協議するために欧州歴訪を開始。最初の訪問地として旧ソ連圏の東欧・モルドバを訪れ、首都キシナウで親欧米のサンドゥ大統領と会談した。

ブリンケン氏は記者会見で「過去2年超の間に戦場の性質が変化した。戦闘の場所やロシア軍の手段が変化するにつれて、われわれも適応し調整してきた。今後も適応、調整していく」と言及。米国による兵器供給で「現実的な効果」が出ているとし、 ロシア軍が今月に入り地上侵攻を開始したウクライナ北東部ハリコフ州でロシアのプーチン大統領は目標を達成できていないと述べた。

<モルドバ支援>

ブリンケン氏はサンドゥ大統領との共同記者会見で、モルドバへの5000万ドルの支援を表明。サンドゥ氏はブリンケン氏の訪問はモルドバに対する「強力な支持の表れ」と述べた。

モルドバはサンドゥ大統領が推進する欧州連合(EU)加盟に関する国民投票を大統領選挙と併せて10月20日に実施する。 もっと見る

▽ロシア、戦力「誇示」目的の核爆発を検討すべき=有力政治学者<ロイター日本語版>2024年5月30日午前 10:39 GMT+9

ロシア、戦力「誇示」目的の核爆発を検討すべき=有力政治学者

[29日 ロイター] – ロシアの有力政治学者で外交・防衛政策評議会のメンバーを務めるドミトリー・ススロフ氏はこのほど、ビジネス誌プロフィルへの寄稿で、ウクライナがロシア国内の標的へ向けて武器を使用することを西側諸国に認めさせないようにするため、ロシア政府は核戦力を世界に「誇示」するための核爆発を検討すべきとの見解を示した。

ススロフ氏の提言は過去に政府の政策として採用されたことがある。

同氏は「ロシアの意思の真剣さをはっきりさせるとともに、ロシア政府には対応段階を引き上げる用意があることを対立国に確信させるため、(戦闘のためではなく核戦力を)知らしめる核爆発を検討することに価値がある」と記した。

さらに「核爆発により発生するキノコ雲は、世界中のテレビで生放送され、これによる政治的、心理的効果は、1945年以降に大国間の戦争を防いできたが今ではほぼ失われてしまった『核戦争の恐怖』を西側の政治家に思い起こさせると期待される」と説明した。

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また同氏は、ウクライナがロシア攻撃に使った武器を提供した国は、その国が世界中に設けているどの標的もロシアが攻撃する権利を留保しており、これに当該国が通常兵器で反撃してきた場合でも、核兵器を投入する可能性があると警告した。

プーチン大統領は28日、欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟国がウクライナに西側の武器をロシア国内の攻撃に使用することを提案して危険な行動をしていると非難し、こうした事態は世界的な紛争を招く恐れがあると警告した。

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