Santosh Kumar、Sudhi Ranjan Sen、Abhijit Roy Chowdhury
- 与党連合、5日の会合で全会一致でモディ氏を指導者に選出-BJP
- 与党BJP、総選挙で単独過半数失う-モディ氏は初の連立交渉
インドのモディ首相が、連立パートナーの主要2政党の支持を確保した。これによりモディ氏は組閣が可能になり、政権維持が決定的となった。
モディ氏は自ら率いる与党・インド人民党(BJP)が総選挙で単独過半数を失い、10年前に権力の座に就いて以降で初めての連立交渉を強いられた。BJPを軸とする与党連合「国民民主同盟(NDA)」幹部は5日午後、NDAへの支持を確認し、連立協定を練り上げるためニューデリーで会合を開催。
この会合でモディ氏は「NDAの指導者として全会一致で選出された」とBJPが5日、X(旧ツイッター)への投稿で明らかにした。
ただ、連立パートナーの主要2政党、ジャナタ・ダル(統一派)のニティーシュ・クマール党首とテルグ・デサム党(TDP)のN・チャンドラバブ・ナイドゥ党首は政治的な立場を頻繁に変えてきた過去があり、信頼性に欠けることで悪名高い。
モディ氏は両党の支持をつなぎ留めるため、重要閣僚の地位など譲歩を強いられる公算が大きい。両党が支持の見返りに行った要求や、BJPが合意した譲歩の内容は今のところ明らかではない。
連立内閣の結束は弱そうで、モディ氏が厳しい経済改革やヒンズー至上主義的な政策を推進することは難しくなる可能性が高い。連立パートナーの多くは、BJPが政策の核に据えるヒンズー至上主義を共有していない。
一方、国民会議派が主軸の野党連合も5日夜にパートナー政党との結束を強化し、政権樹立の道筋を見いだすための会合を予定している。
TDPの広報担当者は、国民会議派が交渉を求めて接触してきたが、TDPが野党連合に加わることはあり得ないと明確にしたと、電話取材に語った。
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原題:Modi Secures Coalition Support, Handing Him Third Term in Power(抜粋)