Jon Herskovitz
- ウクライナ攻めあぐむプーチン氏、北朝鮮訪問は2000年以来
- ロシアと北朝鮮、戦略的パートナーシップ合意に署名する見通し
ロシアのプーチン大統領が北朝鮮とベトナムを訪問する。ウクライナ侵攻が新たな問題に直面する中で、しばらく訪れていなかった長年の友好国に向かう。
17日発表されたロシア大統領府の声明によると、プーチン氏は北朝鮮を18-19日に、続いてベトナムを19-20日に訪問する。
プーチン氏の北朝鮮訪問は2000年以来。北朝鮮はロシアのウクライナ侵攻を支援するためミサイルや数百万発の弾薬を送ったとされる。だが、ウクライナには米国と欧州諸国から数十億ドル規模の新たな兵器が到着し、ロシアが大幅な前進を果たす機会は狭まりつつある。
北朝鮮はウクライナの前線に配備されたソ連製システムでの使用が可能な弾薬や兵器を豊富に持ち、その備蓄は世界最大級だ。衛星画像によると、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が昨年9月にロシアを訪れプーチン氏と会談した後、北朝鮮からロシアへの兵器輸送のペースが上がったことが示唆される。この兵器移転の証拠は多数挙がっているが、両国は否定している。
韓国の申源湜(シン・ウォンシク)国防相はブルームバーグのインタビューで、北朝鮮は500万発近くにも及ぶ弾薬を供給する代わり、ロシアから偵察衛星配備計画の技術的支援や、戦車や航空機など通常戦力の提供を受けていると主張。ロシアが行っているとみられる軍事技術提供で、地域に対する北朝鮮の脅威は増していると申氏は指摘した。
ロシア国営タス通信によると、ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は記者団に対し、プーチン氏の訪朝中にロシアと北朝鮮は1961年までさかのぼる既存の協定に代わる、安全保障と経済協力を含む戦略的パートナーシップに関する合意に署名する見通しだと説明した。
ベロウソフ国防相のほかマントゥロフ第1副首相、ノバク副首相、ラブロフ外相らがプーチン氏の訪朝に同行する。
プーチン氏にとって、ベトナム訪問の重要度は恐らく北朝鮮に比べて低い。訪問は2017年にダナンで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席して以来。ベトナムとロシアはソ連時代にさかのぼる関係があり、ベトナムが米国と戦争していた際に当時のソ連はベトナムに軍事支援を行っていた。
原題:Putin to Visit North Korea, Vietnam as His War in Ukraine Stalls(抜粋)
Putin to Visit North Korea, Vietnam as War in Ukraine Stalls (1)(抜粋)