• カナダも中国製EVの輸入規制へ、エヌビディア調整局面入り
  • FRB高官発言、米銀資本規制の緩和案浮上、サイバー攻撃の余波

カナダがバイデン米政権に足並みをそろえる格好で、中国製電気自動車(EV)の輸入規制計画を発表しました。フリーランド財務相は、中国の意図的な国家主導の過剰生産によって国内の自動車業界が不公平な競争に直面していると会見で発言。ただ、カナダが中国から輸入するEVの大半は上海工場で生産されたテスラ車で、これらに関税が適用されるかどうかについてはコメントしませんでした。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

足並みそろえる

カナダのトルドー政権は中国製EVの輸入を規制する方針を明らかにした。貿易政策の面でバイデン政権と足並みをそろえる。中国製EVに関税を発動する前の第1段階となる30日間のパブリックコンサルテーション(意見公募)の開始をフリーランド財務相が発表した。一方、関係者によると、中国製EVに対する欧州連合(EU)の追加関税導入をドイツが阻止すれば、見返りとして独高級車メーカーは恩恵を受ける取引を中国政府が提案した

調整局面入り

米半導体大手エヌビディアの株価が3営業日続落。最高値を更新した後の3日間の下落率は調整局面入りの目安である10%を超えた。この3日間の下げで、エヌビディアの時価総額は約4300億ドル(約68兆6300億円)消失。3兆ドルの大台を割り込み、マイクロソフトとアップルを下回った。オールスプリング・グローバル・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、ネビル・ジャベリ氏は「短期的には、投資家が人工知能(AI)疲れに見舞われ始めたり、上昇銘柄が一部に集中し過ぎていることへの懸念を強めたりする可能性が十分ある」と述べた。

過度な引き締め注意

米シカゴ連銀のグールズビー総裁は、インフレデータの沈静化を歓迎するとともに、政策が経済を過度に圧迫していないかについて考え始めるのが適切かもしれないと述べた。他の中銀との乖離(かいり)拡大にも言及。「他の先進国がどのような状況にあるかという観点で見た場合、景気抑制の度合いにおいて米国がどの位置にあるのかを考える価値はある」とした。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、米国の労働市場は変曲点に近づいているとの見方を示し、さらなる減速は失業率の上昇を意味すると警鐘を鳴らした。

大幅緩和を検討

米連邦準備制度理事会(FRB)は、銀行の資本規制強化案に関する修正案をまとめた3ページの文書を連邦預金保険公社(FDIC)と通貨監督庁(OCC)に提示した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ウォール街金融機関の負担を大幅に軽減する内容だという。提案された修正は資本規制強化案の主要部分を後退させるもので、大規模なトレーディング事業を展開する大手行に大きな影響を与えたであろう内容も含まれる。

重大な影響

北米でも有数の規模を持つ自動車ディーラーの一部が、ソフトウエア会社CDKグローバルが受けたサイバー攻撃により財務に「重大」な影響を被る恐れがあると警告している。ソニック・オートモーティブとペンスキー・オートモーティブは21日、米証券取引委員会(SEC)に開示書類を提出。24日にはグループ・ワン・オートモーティブ、オートネーション、リシア・モーターズも書類を提出した。セキュリティー会社レコーデッド・フューチャーの脅威担当アナリスト、アラン・リスカ氏は今回の事件で、ハッカー集団「ブラックスーツ」が関与した可能性があると指摘した。

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