Samuel Stolton
欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は24日、米アップルに対し、アプリストアでの慣行がデジタル市場法(DMA)に違反している可能性があるとして新たに警告を発した。欧州委は数カ月前にも音楽配信事業の競合他社を妨害しているとして、アップルに18億ユーロ(約3000億円)の制裁金を科すと発表したばかり。今回の警告もさらなる制裁金につながる可能性があり、アップルとEUの対立が一段とエスカレートし格好となった。
アップル、EUから2940億円の制裁金-アップストア規則を乱用 (1)
欧州委は、アップルはEUのDMAを順守すべく、アプリ開発業者が「アップストア」以外の割安な商品やキャンペーンへとユーザーを誘導することを認めなければならないとの見解を示した。
同委はまた、EU内のデベロッパー向けの新たなアップストア手数料がDMAにのっとっているかについて、新たな調査を開始したと発表した。違反していると判断された場合、全世界の年間売上高の最大10%が制裁金として科される可能性がある。
最終的な結論は2025年3月末までに下される見通し。アップルとEUは再び域内で法廷闘争を繰り広げる可能性がある。
アップルはEUの発表を受け、「当社の計画はDMAを順守していると確信する。当社が策定した新たなビジネス条件に基づき、デベロッパーの99%以上はアップルに支払う手数料が現在と同じか、それ以下とみている」と主張した。
原題:Apple Hit by Fresh EU Warning Over Alleged App Store Abuses(抜粋)