トランプ氏銃撃容疑者、ケネディ氏暗殺の情報をネットで検索=FBI長官

[ワシントン 24日 ロイター] – 米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は24日、今月13日に起きたトランプ前大統領銃撃事件の容疑者が1963年のジョン・F・ケネディ米大統領暗殺事件に関する情報をインターネットで検索していたと明らかにした。

レイ長官は下院司法委員会で証言し、トーマス・クルックス容疑者が事件の1週間前に当たる6日、グーグルでケネディ大統領暗殺事件の「リー・ハーベイ・オズワルド容疑者がケネディ氏からどの程度離れていたか」調べていたことが、ノートパソコンの分析から明らかになったと述べた。

クルックス容疑者は同6日に銃撃事件の現場となったトランプ氏のペンシルベニア州バトラーでの集会に参加登録もしていたという。

13日の銃撃事件では、トランプ氏は演説開始直後に右耳に銃撃を受けた。容疑者に加え、集会に参加していた1人が死亡、ほかに2人が負傷した。 もっと見る

レイ長官は、容疑者が使用した銃が折りたたみ式の銃床を備えたAR15ライフルだったため、「察知することが困難だった理由の可能性がある」と述べた。

また、容疑者がトランプ氏の演説が始まる約2時間前にステージから約180メートル離れた地点でドローンを飛ばし約11分間映像をライブ配信していたほか、容疑者の車と自宅から回収された爆発物は遠隔操作で起爆するよう設計されていたと明らかにした。ただ、容疑者が爆発を試みても成功はしなかったと、FBIは考えているという。

レイ長官は、事件を未然に防げなかった原因究明に向け「あらゆる手段を尽くす」と言明。「私は以前から脅威が高まっている環境に生きていると言ってきているが、不幸にもトランプ氏暗殺未遂はそのとりわけ凶悪な一例だ」と述べた。

米シークレットサービス(大統領警護隊)のチートル長官は23日、事件の責任を取り辞任した。 もっと見る