• 米国債入札の規模、業績の株価への影響、マクドナルド決算
  • ベネズエラ大統領選後の混乱、北朝鮮の後継者教育
Treasury Liquidity Is Better Than Traders Feared, JPMorgan Says
Photographer: Ting Shen/Bloomberg

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

デリケートな問題

米財務省は7-9月の連邦政府の借り入れ必要額見通しを下方修正した。7-9月の純借入額は7400億ドル。前回4月29日時点の予想は8470億ドルだった。大半の債券ディーラーは今回の下方修正を予想していた。また同省が31日に発表する四半期定例入札の発行規模が、政治的にセンシティブなものとなっている。米国債発行を操作していると一部の共和党議員らがバイデン政権を批判したことが背景にある。ディーラーの間では、従来のガイダンスに沿い、2四半期連続で中長期債の発行規模を据え置くとの見方が優勢だ。

業績の株価への影響

モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は、投資家がインフレ鈍化に伴う価格決定力への影響を懸念する中、米企業利益の見通し悪化は景気敏感株に打撃を与える可能性が高いと指摘。「幅広くシクリカル銘柄へのローテーションを後押しする材料ではないというのがわれわれの見方だ」と述べた。バンク・オブ・アメリカのストラテジストによると、売上高と1株当たり利益がウォール街の予想を上回ったS&P500種株価指数構成企業は、決算発表翌日の取引でS&P500種を2.4ポイント上回った。これは、2018年第4四半期以来の高いパフォーマンスだという。

予想外の減収

マクドナルドの4-6月(第2四半期)決算は、2020年以来の減収となった。アナリストは小幅ながら売上高の増加を見込んでいた。既存店売上高は前年同期比1%減少。各地域セグメントで売上高が減少し、米国では来店客が減ったことが影響した。一部項目を除いた1株利益もアナリスト予想には届かなかった。新規出店と営業利益率のガイダンスは維持した。米国では6月末に5ドルのセットメニュー販売を開始。一定の成果を上げているようだが、増収効果が表れるのは今年後半になる。

選挙妨害

28日投開票されたベネズエラ大統領選挙で妨害工作を行った首謀者として、野党指導者のマリア・コリナ・マチャド氏をサーブ検事総長が29日の記者会見で名指しで批判。選挙管理当局本部に送られた投票結果を改ざんしようとする試みに、マチャド氏が関与していたと主張した。選挙の勝者とされたものの、国際社会からは結果が広く疑われている現職のマドゥロ大統領は、サイバー攻撃が原因で結果の集計が遅れたと述べていた。サーブ氏はマチャド氏への逮捕状発行や特定の犯罪での訴追を発表することはなかったが、マドゥロ体制に対する国際的な批判はいっそう強まりそうだ。

「尊敬するお嬢様」

金正恩朝鮮労働党総書記の娘で10代前半とされるジュエ氏が、次の北朝鮮指導者となるべき教育を受けていると、韓国の国家情報院が同国議員らに報告した。北朝鮮国営メディアが「尊敬するお嬢様」「愛するお子様」と紹介するジュエ氏は金一族の後継者候補だと、国情院が会合で説明したという。金一族は北朝鮮が1940年代後半に建国されて以降、支配を続けている。

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