▽アップル、中国販売落ち込む-新型iPadで好調な業績に影落とす<bloomberg日本語版>2024年8月2日 5:54 JST
Mark Gurman
- 4-6月期のiPad売上高は市場予想上回る、5月に新モデル投入
- 中国の売上高は6.5%減の147億ドル-市場予想下回る
米アップルが1日に発表した4-6月(第3四半期)決算では、中国での売上高が予想より大きく落ち込み、タブレット型端末「iPad」の新モデルの販売好調などで全体的に好調だった同社の業績に影を落とした。
4-6月期売上高は5%増の858億ドル(約12兆8000億円)。アナリスト予想平均は845億ドルだった。ルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)は3カ月前、パーセント表記で1桁台前半の成長を予想していた。
しかし、中国は期待外れだった。同地域の売上高は6.5%減の147億ドルで、アナリスト予想の153億ドルを下回った。
アップルは減収の大部分はドル高の影響によるものだとし、基本的にビジネスは以前より健全になっていると説明した。3カ月前に経営幹部は中国販売鈍化について、iPhoneの不振よりも、他の製品の低調な販売によるものだと述べていた。
マエストリ氏はブルームバーグテレビジョンに対し、「非常に競争の激しいスマートフォン市場であることは認識しているが、より広範な経済状況に照らせばわれわれはかなり順調だと感じている」と語った。
決算発表後の時間外取引でアップル株は一時1%強上昇。新しい人工知能(AI)技術が売上高を押し上げるとの期待感で、通常取引終値時点では年初来で13%上昇していた。
4-6月期の1株利益は1.40ドルとで、アナリスト予想平均の1.35ドルを上回った。アップルにとって4-6月期は通常、業績が最も低調な四半期の一つで、多くの顧客が秋の次期iPhone発売を待っている時期にあたる。
主力製品であるiPhoneの売上高は393億ドル。前年同期比で若干減少したものの、市場予想を上回った。
iPad事業は待望の新モデルのリリースから追い風を受けた。同社は5月にiPadシリーズを大幅にアップグレードし、「M4」チップ搭載の「iPad Pro」や、より大画面の「iPad Air」などを投入した。同カテゴリーの売上高は24%増の71億6000万ドルで、市場予想の66億ドルを超えた。
アップストアやアップルミュージックなどを含むサービス事業は、引き続き成長の原動力となっている。4-6月期の売上高は14%増の242億ドル。
原題:Apple Sluggishness in China Casts Shadow on Upbeat Results (2)(抜粋)
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