[28日 ロイター] – 米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabは28日、第3・四半期(8─10月)の売上高が325億ドル(プラスマイナス2%)になると予想した。市場予想(317億7000万ドル)とおおむね一致する水準にとどまり、生成人工知能(AI)の将来に賭ける投資家を十分に満足させることができず、株価は引け後の時間外取引で6%下落した。
粗利益率見通しは市場予想を下回った。
第2・四半期決算は売上高と調整後利益が予想を上回り、500億ドルの自社株買いも発表したが、さえない見通しが影を落とした。
AIフィーバーの恩恵を受けるとの期待から、エヌビディアの株価は年初来150%超急騰。過去2年では7倍超値上がりしていた。
カーソン・グループのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「今回の予想超えの幅はこれまでよりもかなり小さかった」と指摘。
「将来のガイダンスも引き上げられたが、やはり過去数四半期ほどではなかった。122%の増収を続ける素晴らしい企業だが今回の決算シーズンはハードルが高すぎたようだ」と語った。
第3・四半期の調整後粗利益率見通しは75%(プラスマイナス0.5%ポイント)とした。アナリスト予想は75.5%。
第2・四半期の粗利益率は75.7%。市場予想は75.8%だった。
稼ぎ頭のデータセンター部門の売上高は154%増の263億ドルで、市場予想の251億5000万ドルを上回った。前四半期からは16%増加した。
総売上高は300億4000万ドルで、市場予想の287億ドルを上回った。
また、最新のAI向けチップ「ブラックウェル」の売上高が第4・四半期に数十億ドルになる見通しとし、生産遅延が成長を妨げるという懸念の払拭に努めた。