▽イスラエルで国民の怒り高まる、人質6人死亡で衝撃-労組はスト宣言<bloomberg日本語版>2024年9月2日 1:00 JST

  • 怒りの矛先、ハマスの要求に対して譲歩拒むネタニヤフ首相に向かう
  • 最大労組、主要空港含め2日から全国スト-停戦合意へ政府に圧力

イスラエルでは、イスラム組織ハマスの人質となっていた6人の遺体が発見されたことを受けて、国民の怒りが高まっている。イスラエル最大の労働組合、労働総同盟はネタニヤフ首相にハマスとの停戦合意を迫るため、2日から全国的なストライキを実施すると宣言した。

イスラエル軍、米国人含む人質6人の死亡確認-ガザで多数の遺体収容

  イスラエル軍は6人について、ガザ最南部ラファの地下トンネルを捜索していた部隊によって8月31日に発見されたとし、ハマスに殺害されたと説明した。

  イスラエル政府関係者はブルームバーグ・ニュースに対し、遺体には銃殺の形跡があると語った。一方、ハマス政治部門のメンバーは、人質はイスラエル軍の爆撃で殺害されたと述べている。

Israelis Attend Rally In Support Of Hostages Held By Hamas
テルアビブで開催された人質解放を求める集会(8月31日)Photographer: NurPhoto/Getty Images

  今回の遺体発見により、遅々として進まない停戦協議に失望していたイスラエル国民の間には衝撃が走った。

  ネタニヤフ氏は殺害された人質の1人の親に電話をかけ、イスラエルが彼らの息子と他の人質5人を救えなかったことを謝罪した。

  ネタニヤフ氏は停戦協議でハマスの要求に譲歩することを拒んでおり、イスラエルでは国民の怒りの多くが首相に向けられている。残る人質の解放に向けてハマスと合意するよう政府に圧力をかけるため、最大労組の労働総同盟は2日から全国ストを宣言。これには国内の主要空港であるベン・グリオン国際空港も対象になるとしている。

  今回遺体で発見された人質の中には、イスラエル系米国人のハーシュ・ゴールドバーグポリンさんも含まれており、米国内でも死を悼む声が広がっている。ゴールドバーグポリンさんの両親は、米国で人質の帰還を求める連帯キャンペーンを中心となって進めていた。

  バイデン米大統領はこれを受けて声明文を発表。ハマスへの憤りを表明するとともに、「残る人質の解放実現に向けて今後も24時間体制で最大限注力する」と述べた。

原題:Hostage Deaths Spur Anger as Netanyahu Holds Firm on Talks (2)(抜粋)

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▽イスラエルがガザ攻撃、少なくとも48人死亡 ポリオ予防接種控え<ロイター日本語版>2024年9月1日午後 2:05 GMT+9

イスラエルがガザ攻撃、少なくとも48人死亡 ポリオ予防接種控え

[カイロ/ガザ 31日 ロイター] – パレスチナ保健当局は、イスラエル軍が31日、パレスチナ自治区ガザを攻撃し、少なくとも48人が死亡したと発表した。ガザ地区の中部と南部でイスラム組織ハマスなどとの間で戦闘が発生した。

ガザでは9月1日から、ポリオ(小児まひ)予防接種のため、戦闘が一時的に休止される。 もっと見る

ガザ保健省のユーセフ・アブー・アッ=リーシュ次官は、予防接種チームが可能な限り多くの地域に赴き、広範囲に予防接種が行き届くよう努力すると語ったが、十分な数の子どもたちに行きわたることを保証できるのは、包括的な停戦だけだと強調。

「国際社会が本当にこのキャンペーンを成功させたいのであれば、停戦を呼びかけるべき。このウイルスはどこにでも到達する可能性があることを知るべきである」と、ガザ南部ハンユニスのナセル病院で記者団に語った。

イスラエル軍は、ガザ地区中部と南部で作戦を続けているとした。ガザ市で武装勢力を殺害し、軍事インフラを解体したほか、ラファのテル・アル・スルタン地区でも武器を押収し、戦闘員を殺害したという。