中国の製造業活動が8月に4カ月連続の縮小を示した。同国が今年の経済成長目標の達成に苦戦する可能性があらためて示された。

  国家統計局が31日発表した8月の製造業購買担当者指数(PMI)は49.1と、前月の49.4から低下。ブルームバーグ・ニュース調査のエコノミスト予想中央値は49.5だった。活動拡大・縮小の境目は50。2023年4月以降、50を上回ったのは計3カ月のみとなっている。

  長引く不動産不況が消費者と企業に打撃を与える中、中国経済は苦戦を強いられている。利下げを含む最近の政府による景況感改善を目指す取り組みも、事態を好転させるには至っておらず、同国は成長目標達成に向け引き続き製造業と輸出に依存している。

  ただ、米欧との貿易摩擦の高まりに伴い、製造業への逆風は強まっている。習近平指導部は5%前後の24年国内総生産(GDP)成長目標を掲げているが、エコノミストによれば、この目標を実現するには、インフラ整備などのプログラムへの支出を加速させる必要がある。

  ピンポイント・アセット・マネジメントの張智威社長兼チーフエコノミストは「財政政策のスタンスは依然としてかなり景気抑制的で、これが経済の勢いを弱める一因になっている可能性がある」とし、「経済安定化を達成するためには、財政政策スタンスをより支援的にする必要がある。米経済が減速しつつあるため、輸出は今年前半ほど信頼できる成長源にならない恐れがある」と指摘した。

  国家統計局の趙慶河氏は発表文で、今回の製造業活動の縮小について、高温や豪雨、一部の産業における季節的な生産停滞が原因だと説明した。

  建設業とサービス業を対象とする非製造業PMIは50.3と、前月の50.2から上昇した。夏休みシーズンの消費に支えられたと統計局は説明。エコノミスト予想は50.1だった。

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原題:China Factory Activity Extends Slide as Headwinds Mount (1)(抜粋)