• イランがイスラエルを直接攻撃、石破首相の就任会見、米経済指標
  • 台風に備える台湾、ボーイングが少なくとも100億ドル調達
イランのペゼシュキアン大統領
イランのペゼシュキアン大統領 Photographer: Jeenah Moon/Bloomberg

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

エスカレート

イスラエルに向けてイランが100発以上のミサイルを発射したと、イスラエル軍が発表した。イスラエルへの直接攻撃は今年に入って2度目。ミサイルの多くは迎撃されたが、イスラエル南部や中部で一部が着弾した。ブルッキングス研究所中東政策センターのブルース・リーデル氏は「少なくともイスラエルとヒズボラの全面戦争が始まる瀬戸際にある。そうなればレバノンには壊滅的な被害が及び、イスラエルには多大な苦痛が伴うだろう」と発言。「イランが参戦すれば、中東全域にリスクが及ぶ」と述べた。

就任会見

石破茂首相は就任会見で、デフレ脱却の実現に向けて金融緩和の基本的な基調は維持されるべきだとの考えを表明した。経済運営を担う赤沢亮正経済再生担当相も利上げに慎重な対応を求めており、金融政策の正常化を模索する日本銀行にとって逆風となりかねない。首相は日銀に委ねられるべきものだとの考えを示した上で「デフレを脱却していくために、現在の姿勢というものを期待感を持って見ている」と述べた。発言を受けて、市場では日銀の利上げペースが緩やかになるとの見方が強まる可能性もある。

まちまち

米国の求人件数は8月に増加し、3カ月ぶり高水準となった。労働需要の減速を示す他の指標と相反する内容となった。前月も上方修正された。一方で供給管理協会(ISM)が発表した9月の製造業総合景況指数は、6カ月連続で活動縮小を示し、エコノミストの予想中央値を下回った。受注の低迷や雇用活動の低下を反映した。仕入価格指数は2023年5月以来の大幅な下げを記録し、今年初めて縮小の水準となった。

台風に備え

大型台風18号の接近を控えた台湾では、2兆5000億ドル(約360兆円)規模の株式市場が休場になる。台湾証券取引所の発表によると、2日は株式と通貨、債券の取引が停止される。主要工業都市の高雄市を含む南部や東部ではすでに1日の段階で学校が休校となり、オフィスも閉鎖。アップルやエヌビディアから半導体製造を受託する台湾積体電路製造(TSMC)は、島内の全施設で台風警戒態勢に入った。操業に有意な影響はないとみているという。

資金調達

米航空機・防衛大手のボーイングは新株発行を通じて少なくとも100億ドル(約1兆4400億円)の調達を検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。現在も続くストライキによって一段と減少した手元資金を補いたい考えだという。アドバイザーと共に選択肢を模索しているボーイングは、ストが財務に及ぼす影響を正確に把握したいと考え、スト解決を前提に1カ月間は増資を行わない可能性が高いと関係者は述べた。

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