• 米国株への楽観強める、中東懸念で原油上昇、中国ハッカーが侵入か
  • 米リセッション確率引き下げ、大幅利下げ支持を再表明
Wall Street Revives Big-To-Small Trade On Fed Bets
Photographer: Jeenah Moon/Bloomberg

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

楽観強める

ウォール街の有力ストラテジスト2人が、米国株に対する楽観姿勢を強めた。堅調な労働市場や景気の底堅さ、金利低下が背景にある。モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は、より安全なディフェンシブ株との比較で景気循環株に対する判断を引き上げた。ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・コスティン氏も、S&P500種株価指数の向こう1年の予想を従来の6000から6300へと引き上げた。現行水準から10%ほどの上昇を見込んでいることになる。

緊張激化を懸念

北海ブレント原油が8月以来の高値である1バレル=80ドル台に上昇。中東での緊張が激化し、イスラエルがイランの石油インフラを攻撃するとの観測が強まっていることが背景にある。イスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲攻撃から1年が過ぎたが、戦闘は激化している。この日はハマスがテルアビブに向けて複数のロケット弾を発射。ただその大半を迎撃したと、イスラエル軍は明らかにした。イスラエルがレバノン南部で激しい攻撃を実行する中、親イラン民兵組織ヒズボラはイスラエル北部に135発のロケット弾を撃ち込んだ。

ハッキングか

米当局は中国のハッカーが米通信会社をハッキングした可能性について、調査の初期段階にある。米国家安全保障局(NSA)のティモシー・ホー長官が明らかにした。関係者によると、米情報当局は、マイクロソフトが「ソルト・タイフーン」と名付けた中国のハッカー集団が数カ月前から米通信事業者の内部に侵入し、合法的な通信傍受のためのアクセスポイントに至るルートを発見したとみている。

確率引き下げ

ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは、米国が今後1年でリセッション(景気後退)に陥る確率を15%と、長期的な平均値と同じ水準まで戻した。先週発表された9月の米雇用統計が良好だったことを受けた。チーフエコノミスト、ヤン・ハッチウス氏は6日遅くの顧客向けリポートで、雇用統計は米金融政策当局が11月に利下げペースを25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)へ減速させるとの「われわれの確信を強めた」と述べた。

再表明

米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で金利を0.5ポイント引き下げる決定を支持したとあらためて表明した。ミネソタ州イーダイナでのイベントで総裁は、「インフレに関して大きな進展を遂げ、労働市場に軟化の兆候が見られつつあることから、私は今回の決定を支持した」と説明。また労働市場は依然として「力強い」とし、当局者はこれを維持したいと考えていると、カシュカリ氏は付け加えた。

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