独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車メーカー、ポルシェの中国販売は7-9月(第3四半期)に低迷した。高級品消費の減少と中国の電気自動車(EV)ブランドへのシフトが欧州の高級車ブランドに打撃を与えている。

  ポルシェが11日発表したところによれば、中国の第3四半期納車台数は前年同期比約19%減の1万3279台。同四半期としては10年ぶりの低水準だった。「マカン」や「パナメーラ」、EVの「タイカン」が特に低迷した。

  中国での販売不振はドイツの自動車業界全体に大きな打撃を与えており、BMWとメルセデス・ベンツグループも販売減を報告している。各社とも中国では長年にわたり、高級ガソリン車の販売を独占してきたが、EVへのシフトではBYDなどの中国メーカーに後れを取っている。 

  親会社VWの第3四半期の世界販売台数は前年同期比7%減。アジアと欧州での減少が響いた。同社はEVへのシフトで苦戦している。VWの完全EV販売は欧州で12%減、米国では40%の減少となった。

    ポルシェが販売する2種の完全EVモデルの1つ、タイカンの納車台数は第3四半期に47%減となった。

  VWで海外販売を担当するマルコ・シューベルト氏は「中国における競争は特に激しく、それが世界的な出荷数の減少の主な理由だ」と説明した。

原題:Porsche’s China Sales Plunge as Electric Taycan Falls Flat (1)
VW Sales Drop on China, Slumping EV Demand in US, Europe(抜粋)