マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
上限
東京地下鉄(東京メトロ)は、新規株式公開(IPO)に伴う売り出し価格を仮条件上限の1200円に決定した。売り出し総額は3486億円となる。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。旺盛な需要に支えられ、日本では過去6年で最大のIPOとなる見通しだ。東京メトロは仮条件を1100-1200円としていた。15日に売り出し価格を発表する見通しで、上場は23日を予定。この売り出し価格に基づくと、時価総額は7000億円規模となる。
小幅に
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、向こう数四半期においては、「小幅な追加利下げ」が適切になる可能性が高そうだと述べた。「最終的には、政策の方向性は経済とインフレ、労働市場に関する実際のデータによって決まるだろう」と話した。労働市場については強さを維持しているとし、インフレに関しては「ピークからは顕著に鈍化したが、依然として目標をやや上回っている」と述べた。ウォラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事は、最近の経済データが示しているのは、先月の連邦公開市場委員会(FOMC)ほどの緊急性を伴わずに追加利下げに対応できるということだと述べた。
再び上昇気流に
半導体大手エヌビディアの株価が再び上昇気流に乗っている。製品の出荷遅延や長期的な成長見通しに対する懸念が和らいだことが背景にある。エヌビディア株は今月に入って13%上昇。年初来のパフォーマンスではS&P500種株価指数で2番目となっている。14日は約4カ月ぶりに最高値を更新した。このところの株価上昇は、ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が次世代人工知能(AI)半導体「ブラックウェル」について、「フル生産中」であり、需要は「常軌を逸している」と語ったことがきっかけ。
最大8%高
「トランプトレード」が盛り上がり始めている。ゴールドマン・サックス・グループのトレーディングデスクは、トランプ前大統領が当選した場合に上昇が予想される銘柄バスケットに大きな動きがあるとみている。「トランプ氏が勝利した場合と賭けサイトのプレディクトイットで同氏の当選確率が100%に上昇した場合、ゴールドマンの共和党政策アウトパフォーマーバスケットは8%上昇し得ることが、この夏以降の選挙イベントに対する反応からうかがわれる」とファリス・ムラッド氏ら同社トレーディングデスクチームはリポートに記した。
中国経済
中国は超長期の特別国債を向こう3年間で6兆元(約127兆円)発行する可能性がある。中国メディアの財新が、事情に詳しい複数の関係者を引用して報じた。減速している景気を刺激するための財政措置の一環だとしている。調達資金は地方政府の簿外債務解消に一部使われると、財新は伝えている。中国の9月の輸出は予想を大きく下回る伸びにとどまった。減速する中国経済にあって輸出の回復はこれまで明るい材料だったが、ブレーキがかかった。同月の広義の与信は公債発行の増加が後押しし、予想を上回る拡大。一方、新規融資は依然として内需の弱さを裏付けた。
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