マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

成長押し上げ

トランプ前米大統領はブルームバーグ・ニュースのジョン・ミクルスウェイト編集主幹とのインタビューに応じ、自身が掲げる関税政策は米経済の成長押し上げに寄与するとの考えを示した。貿易業に従事する米国人が関税によって影響を受けるとの見方には反論。関税によって米国への製造業回帰を迫るとし、「関税が高ければ高いほど、それを支払わなくて済むよう企業は米国内で工場を建設するだろう」とした。また日本製鉄によるUSスチール買収計画を阻止する考えを改めて表明した。

売り波及

オランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングスが発表した7-9月(第3四半期)の受注額は26億ユーロ(約4230億円)と、53億9000万ユーロを見込んでいたアナリスト予想平均の半分程度にとどまった。半導体業界の冷え込みで、ASMLの製造装置に対する需要が抑制された。2025年業績予想の下方修正も明らかにし、アムステルダム市場の同社株価は16%安と、1998年6月12日以来の大幅安で取引を終了。売りは米エヌビディアなど他の半導体関連銘柄にも波及した。

軒並み好調

ゴールドマン・サックス・グループの7-9月(第3四半期)は45%増益となった。株式トレーディングは3年余りで最高の四半期収入を記録。通年で過去最高となる勢いだ。シティグループはトレーディング部門が少なくとも10年ぶりの好調な業績で、他の4事業も増収だった。ジェーン・フレイザー最高経営責任者(CEO)らが主導する経営立て直しの成果と言えそうだ。バンク・オブ・アメリカ(BofA)は1株当たり利益が予想を上回った。投資銀行およびトレーディング収入の増加が寄与した。

ゲーム不振続く

 バンダイナムコホールディングスが人員整理に向けた動きを見せている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。新型コロナウイルス感染症収束後、ゲーム業界全体で低迷が続く中、同社は運用中や開発中のゲーム数を削減していた。関係者らによると、約1300人の従業員を擁する傘下のバンダイナムコスタジオが4月に3つのスタジオに専用の部屋を設置。この部屋にはこれまで約200人が配置され、すでに100人近くが退社。今後も会社を去る人が続く見通しという。

財務強化へ

ボーイングは最大250億ドル(約3兆7300億円)の資金調達に向けて一歩を踏み出した。財務を強化することで、長引く労働組合のストライキや一連の品質問題に伴う打撃を乗り越えたい考え。債券と株式の組み合わせによる発行登録書を規制当局に提出した。ボーイングは格付け会社によるジャンク級(投機的水準)への格下げを回避するため、バランスシートの強化や資金へのアクセス改善を目指している。同社はまた、100億ドルの新たな信用枠を別途確保したことも明らかにした。

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