アメリカの民間宇宙企業SpaceX(スペースX)は日本時間2024年10月15日に「Falcon Heavy(ファルコン・ヘビー)」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていたアメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査機「Europa Clipper(エウロパ・クリッパー)」は惑星間遷移軌道に投入されたことがSpaceXやNASAから発表されています。

エウロパ・クリッパー打ち上げ関連画像・映像

打ち上げに関する情報は以下の通りです。

打ち上げ情報:Falcon Heavy (Europa Clipper)

アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査機「Europa Clipper(エウロパ・クリッパー)」を搭載して打ち上げられたFalcon Heavy(ファルコン・ヘビー)ロケット(Credit: SpaceX)

ロケット:Falcon Heavy
打ち上げ日時:日本時間2024年10月15日1時6分
発射場:ケネディ宇宙センター(アメリカ) ペイロード:Europa Clipper

Europa Clipper(エウロパ・クリッパー)とは

Europa Clipperは木星の衛星エウロパの観測を目的としたミッションです。機体にはカメラの他に分光計・レーダー・磁力計など9つの科学機器が搭載されており、氷の外殻の下に存在すると予想されている内部海の特性、表面・氷・内部海の相互作用、内部海の生命居住可能性などを探ります。

NASAによると、Europa Clipperは2025年2月に火星、2026年1月に地球でスイングバイ(※太陽を公転する惑星などの重力を利用して軌道を変更する方法)を行った後、2030年4月に木星に到着する予定です。約1年かけて軌道を修正したEuropa Clipperは、木星を周回しながら2~3週に1回、エウロパの表面から25km~2700kmまで接近するフライバイを50回近く行い、約3年の間にエウロパの表面全体を観測します。軌道修正の過程では別の衛星ガニメデとカリストのフライバイも行うということです。

Source NASA – NASA’s Europa Clipper Mission (NASA Blogs) SpaceX – Europa Clipper Mission

sorae編集部