投開票日まで３週間を切った米大統領選挙や高リスク資産を巡り楽観的な見方が高まる中、暗号資産（仮想通貨）ビットコインに対する強気派は３月に付けた最高値に再び照準を合わせている。
ブロックフォース・キャピタルのブレット・マンスター氏は「今年の６カ月にわたるもみ合い後、ビットコインやその他の暗号資産にとって追い風となる完璧な嵐が訪れる舞台が整った」と指摘。経済活性化に向けここ数日で一連の刺激策を打ち出した中国を含め流動性が世界的に高まっていると述べた。
ビットコインは16日に一時2.9％高の６万8376ドルを付けたが、その後は上げ幅を縮小し、６万7800ドル近辺で取引されている。ビットコインが７万ドルを回復すれば７月以来となる。３月には７万4000ドルに迫り史上最高値を付けた。
マンスター氏は「世界中の中央銀行が自国の経済に安価な資本を投入しているため、世界的な流動性が再び高まっている。これまでは世界的な流動性が移動平均を超えたとき、同時にビットコインの価格が大幅に上昇することが多かった」とした。
その他の小規模なトークンも上昇し、ドージコインが約10％高、ＸＲＰは約２％高となった。
楽観的な見通しに拍車をかけているのは、ハリス副大統領が今週、暗号資産の規制枠組みを支持すると表明したことだ。暗号資産業界では明確な方針を示さず法執行による規制の道を選ぶ米当局の姿勢に長年にわたり不満が広がっていた。トランプ前大統領は、現在の大統領選で暗号資産業界の有権者に積極的に働きかけており、仮想通貨関連の取り組みをいくつか行っている。
原題：Bitcoin Approaches $70,000 With Speculators Eyeing Record Highs（抜粋）
