週末に話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
イランへの報復協議
イスラエルのネタニヤフ首相は、自身の私邸を標的としたとみられる親イラン民兵組織ヒズボラの無人機攻撃を踏まえ、安全保障担当の側近らと相次ぎ会合を開き、イランへの報復攻撃を協議した。イスラエルでは攻撃の正確性に驚きが広がっており、報復が正当化される新たな理由となると首相と閣僚らは話している。週末にはイスラエルの対イラン報復計画の一部が詳述された米国防総省の文書が流出したとみられる問題が発生。流出の真偽は確認されていないが、イラン寄りの組織がテレグラムに投稿した。
毎日100万ドル
資産家イーロン・マスク氏が設立したスーパーPAC(政治活動特別委員会)は、11月5日の大統領選投票日まで毎日、言論の自由と銃所持の権利保持を求める嘆願書に署名した1人に100万ドル(約1億5000万円)を贈呈する。トランプ前大統領を支持するマスク氏の「アメリカPAC」は、激戦州の登録有権者を無作為に選び賞金を贈る予定だという。マスク氏はすでに7500万ドル近くをこのスーパーPACに注ぎ込んでおり、自身のソーシャルメディア「X(旧ツイッター)を通じたトランプ氏の応援をますます強めている。かつてペンシルベニア州の司法長官を務めたシャピロ知事(民主)はNBCの番組で、「法執行機関には見逃せない事象だと思われる」と問題を指摘した。
債務膨張を警告へ
21日にワシントンで年次総会が始まる国際通貨基金(IMF)は、世界経済について発表する一連の予測・研究結果で強調したいテーマを既にいくつか指摘。23日に発表されるIMFの「財政モニター」は、中国と米国を中心に世界全体の公的債務が今年100兆ドル(約1.5京円)に達すると警告する見通しだ。ゲオルギエワ専務理事は17日の講演で、こうした膨大な債務が世界の重しになりつつあることを強調した。「われわれの予測では、低成長と高債務という容認できない組み合わせが示され、困難な未来が待ち受けている」と指摘。「政府は債務を削減し、次のショックに備えて防御策を再構築しなければならない。それは今後、確実に起こり、その時期はわれわれの予想より早いかもしれない」と警鐘を鳴らした。
35%賃上げ
ボーイングと同社最大の労働組合は新たな労働協約案で暫定合意した。組合員3万3000人が参加し、事業運営をまひさせているストライキに終止符を打つ重要性を浮き彫りにした格好だ。国際機械工・航空機工労組(IAM)が発表した合意案には、4年間で35%の賃上げ、少なくとも4%の年間賞与保証、組合員が労働協約を承認した場合に7000ドル(約105万円)の追加ボーナス支給が含まれる。組合員の投票は23日に実施される予定だ。米政府は団体交渉プロセスを支援するため、スー労働長官代行をシアトルに派遣していた。
AI格差
半導体業界では、人工知能(AI)ブームの波に乗れるかどうかで、格差が広がっている。決算シーズン序盤の動向を踏まえると、その溝はさらに深まりそうだ。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は先週2.4%下落して終了。業界内の明暗を浮き彫りにするかのように、ASMLやラム・リサーチ・コーポレーションなどの半導体製造装置メーカーが値下がり銘柄の上位に名を連ねる一方、マーベル・テクノロジーなどの半導体メーカーの一角は値上がりした。このような乖離(かいり)は今後も続くと予想されている。
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