▽BRICS、ガザ停戦呼びかけ ウクライナには言及1回 首脳宣言<ロイター日本語版>2024年10月24日午前 1:43 GMT+9
By Vladimir Soldatkin, Guy Faulconbridge
[カザン(ロシア) 23日 ロイター] – ロシアや中国、インドなどで構成するBRICSは23日、ロシアのカザンで開いている首脳会議で首脳宣言を採択した。パレスチナ自治区ガザでの停戦を呼びかけ、西側に依存しない国際決済システムの構築に前向きな姿勢を示した一方、ウクライナに関する言及は1回にとどまった。
首脳宣言は43ページに及び、地政学的問題から違法薬物、人工知能(AI)に至るまで幅広い項目を網羅。ただ、議長国ロシアに対する西側諸国の制裁措置を踏まえ、金融や貿易に関する項目では詳細に踏み込んでいない。
中東情勢に対して最も強い表現を用い、ガザ地区とヨルダン川西岸での停戦を呼びかけたほか、イスラエルによる人道支援活動などに対する攻撃を非難。
一方、ウクライナについては「対話と外交を通した紛争の平和的解決を目指す調停案を評価する」などとしたものの、言及は1回のみ。中東情勢との表現の差は、ウクライナ情勢に対する立場の相違を反映しているとみられる。
今回のBRICS首脳会議には、中国の習近平国家主席、インドのモディ首相、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド大統領、イランのペゼシュキアン大統領ら20カ国を超える国の首脳が出席。2001年に当時の中国やその他の主要新興国の増大する経済力を表現する概念として始まったBRICSは現在、世界人口の45%、世界経済の35%を占めるまでに成長。プーチン大統領はBRICSの拡大はバランスを取ることが重要とした上で、30カ国以上が加盟に関心を示していると述べた。
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