暗号資産(仮想通貨)ベースの賭けサイト、ポリマーケットでドナルド・トランプ氏の大統領選当選に4500万ドル(約69億円)余りを賭けた人物が特定された。同社が実施した調査の結果、金融業のバックグラウンドがあるフランス人だと分かった。
ポリマーケットの広報担当者は24日、大口の4口座を持つ同ユーザーについて「豊富なトレーディング経験と金融サービス業での経歴」を有する人物だと文書で発表した。同社は米国人ユーザーの利用を認めていない。
トランプ氏の当選確率引き上げを狙った単独ユーザーがこれらの口座を運用しているとの懸念が持ち上がっていた。
「調査の結果、このユーザーは個人的な選挙の見解に基づいて賭けの方向を決定していることが分かった」と広報担当者は述べた。「これまでの調査では、このユーザーが相場を操縦した、あるいは操縦しようとしたとの情報は確認されていない。ユーザーは通知なしに新たな口座を設けないことに同意した」と続けた。
ポリマーケットは大口の賭けを行うユーザーに重点を置き、米国外に住むユーザーの認証チェックをあらためて実施しているとブルームバーグ・ニュースは22日に報道。問題のトレーダーの国籍や経歴については米紙ニューヨーク・タイムズが先に報じていた。
ニューヨークに本社を置くポリマーケットにとって、大統領選を巡る賭けは最も人気が高く、その規模は今年これまでに24億ドル近くに膨らんでいる。24日時点にポリマーケットで想定されているトランプ氏の当選確率は61.6%。同業カルシーの59%やプレディクトイットの57%を上回る。
原題:Polymarket Says Trump Whale Identified as French Trader(抜粋)