鎮目悟志

  • 欧米運用会社が今年減らしたESGファンドは数百本、逆風に直面
  • 米国で水の供給に大きなひずみ、経済に打撃-JPモルガン

押さえておきたい世界のESG(環境・社会・企業統治)主要ニュースをまとめ読み(10月19日~11月1日)。

欧州ESGファンド閉鎖ラッシュ加速、主要市場で後退の兆し

欧米の運用会社が今年減らしたESGファンドは、数百本に上る。ESG戦略が依然として規制の逆風に直面しているためだ。モーニングスターの分析によると、欧州の投資会社が清算・統合したサステナブルファンドは今年7-9月(第3四半期)だけで102本に上り、年初来で349本となった。

AIブームが米国の水資源圧迫、経済に悪影響も-JPモルガン

JPモルガン・チェースは米国で水の供給に大きなひずみが生じており、米経済に打撃を与え、企業の価値を低下させる可能性があると指摘した。JPモルガンとサステナビリティー(持続可能性)に関するコンサルティング会社ERMが28日に発表したリポートによると、米国の水資源はすでに逼迫(ひっぱく)しており、人工知能(AI)ブームによってさらにストレスがかかっている。

JPモルガン、米海洋大気庁チーフサイエンティストを採用

米銀JPモルガン・チェースは米海洋大気庁(NOAA)チーフサイエンティストのサラ・カプニック氏を気候アドバイザリー担当グローバル責任者として再雇用した。ブルームバーグが内部文書を確認した。

環境配慮型に建物改修するディール、商業用不動産に進出

低迷する商業用不動産市場に、ディールメーキングのニッチな分野が目立たずに進出しつつある。これは二酸化炭素(CO2)排出量の多い建物を購入して投資し、環境に配慮した形に改修する取引。

女性社外役員「バブル」到来、育成・紹介事業が活況

取締役会の多様性向上に向け、政府が東証プライム市場上場企業の女性役員比率を2030年までに30%以上とする目標を掲げて以降、女性社外役員の採用は増加している。育成セミナーや紹介サービスが活況を呈する一方、人材の質の確保や就任後の支援体制の整備など課題も浮かび上がっている。

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